来年の天皇賞はスタミナ比べのズブズブ決着になる⁉~天皇賞春回顧~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。今日は天皇賞春の回顧記事です。
勝ちタイム&ラップ
勝ちタイム:3.16.5 ラップタイム:13.2-12.4-12.4-12.5-12.5-12.0-11.6-12.5-12.1-12.2-12.7-12.5-11.9-11.9-11.9-12.2 前半8F-後半8F:99.1-97.4
天皇賞はやっぱり中距離適性が大切⁉
天皇賞は正直痛恨のレースだったよ。「スタミナよりも中距離適性を重視する」と言っておきながら小倉大賞典勝ちのあるスティッフェリオを軽視してしまったんだから。
スティッフェリオはどうして軽視されたんですか?
元々中距離で走っていた時も北海道とか福島とかパワー寄りの競馬場で好走してたから「パワー寄り」のイメージがどうしても先行してしまった。でも、実際はそんなこと考えずに、シンプルに「中距離実績のある馬」を狙えば良かったんだろうね。
とはいえ、レース前に仰っていた「中距離実績のない重賞好走組」、具体的にはモズベッロ、メイショウテンゲン(まぁこの馬は弥生賞勝ちがありますが……)、トーセンカンビーナ、シルヴァンシャー辺りは結果が出せませんでした。
そこは是非強調してほしい所だね。(笑)
何と言うか、春の京都の馬場を考えると「条件戦から2200m以上の距離で勝利を積み重ねた馬」はスタミナとか持続力に適性が寄り過ぎていて若干スピードが足りないんだろうね。
今後もこういうタイプの馬が天皇賞では穴人気するんだろうけど、実際に穴を開けやすいのは1800m~2000mで実績のある、もっと中距離寄りの馬だと思うよ。
まっ、ここまで言っておいてなんだけど来年から2年間は京都での開催ではなくなるからあんまり意味ない言及かもしれないけど。(;^_^A
スティッフェリオの勝ち競馬を力づくで差し切ったフィエールマン
レース自体はどのようにご覧になられますか?
そうだね。ハッキリ言ってあのレースは九分九厘スティッフェリオの勝ち競馬だと思うんだよ。乗り方としても離して逃げるキセキとダンビュライトを離れた位置で観ながらの3番手。直線はこの週良く伸びていた外に出して北村友一騎手としては100点満点の騎乗が出来ていたと思う。
それを有無を言わさず差し切ってしまったフィエールマンはやっぱり強いという一語に尽きる。
あと、この馬はG1初勝利の菊花賞がどスローの上がり勝負だったせいで、「一瞬のキレを生かす加速力型」と思われがちだけど、有馬記念のレースを見ても今回のゴール直前にグイと伸びる脚を見てもどちらかと言うと「末脚の持続力」で勝負するタイプだと思うよ。
今後は宝塚記念を中心に中距離路線を進むようですが…。
個人的にはジャパンカップが一番イメージとしてはしっくりくる。比較的高速馬場で持続力を生かせるイメージのあるレースだからね。まだだいぶ先になるけれど、ジャパンカップであればこの馬を本命の第一候補に考えたいね。
宝塚記念も悪くはないけれど、宝塚記念の頃の阪神はだいぶ馬場があれていることが多いから本命にはしないかな。……と言うか宝塚記念の本命はもう俺っちの中でクロノジェネシスと決めているんだけどね。
今回も「アンコントローラブル」だったキセキ
その他の人気2頭、ユーキャンスマイルとキセキについてはいかがでしょう。
ユーキャンスマイルは結果的にもっと外を走っていれば伸びたのかもしれないけど、浜中騎手が、乗っていて距離に限界を感じていたのかもしれないし、内を通った判断は責められない。いずれにしても今回は来たとしても3着が精一杯という印象。
キセキは武豊騎手でも結局は御しきれずに「下手に馬とケンカして走るなら行ってしまえ!」という判断だったと思う。今後も馬券を買う上では物凄く厄介な馬という気がする。
他に気になる馬はいましたか?
ずっと推してたモズベッロに関しては、今回は馬場適性がなかったんだと思う。距離は短くなってメンバーもその分厳しくなるかもしれないけど、天皇賞の馬場よりは圧倒的に悪くなると考えられる宝塚記念なら一発大穴があってもおかしくないと思うよ。
来年の天皇賞は○○が勝つ⁉
先ほども少し触れられましたが、来年と再来年は京都競馬場改修のために天皇賞春は別の競馬場での開催になります。何か傾向に変化はあるでしょうか?
来年のプログラムの組み方次第だけど、俺っちは来年こそ「日本最長距離のG1」に相応しいズブズブの消耗戦になる気がする。
こういう言い方すると中京競馬ファンには悪いけど、4月の開催は阪神で桜花賞があって、JRAがクラシックのG1を中京でやるとは思えずこの開催は阪神でほぼ確定。で、天皇賞も八大競争に数えられるG1だから中京でやるとは何となく思えないんだよね。
だから阪神開催が2か月、下手したら3カ月くらいぶっ続けで行われることになる。そうすると今の京都のような異常ともいえる高速馬場にはならず荒れ馬場でのスタミナ比べになる気がするんだよね。まぁ、プログラムが発表されてないから何とも言えないけど。
ただ、俺っちの予想通りのプログラムになった場合是非とも狙ってみたいのが今年の天皇賞で8着に敗れたメイショウテンゲン。荒れ馬場の消耗戦であれば仮にフィエールマンがいたとしてもこちらに分があると思うし、来年はまだ脂ののっている5歳。今年みたいに開幕2週目であれば厳しいと思うけど、開催が後半になればなるほどこの馬の持ち味が生かせる馬場になってくると思うし、そうなればチャンスは増していくと思うよ。
まとめ
1着 フィエールマン
◆菊花賞のイメージから切れ味を生かす「加速力型」と言うイメージを持つ人もいるかもしれないが、しっかりとした持続力を持っている。
◆今年のG1でベスト条件のイメージがあるのはジャパンカップ。宝塚記念と有馬記念は荒れ馬場が、天皇賞秋は2000mに対応する耐久力がそれらを売りにする一級戦と比べるとやや不安。
2着 スティッフェリオ
◆北村友一騎手は完璧に乗ったと思うだけにこの負けは悔しい敗戦だろう。
◆正攻法でG1を勝ち切るかと言われれば微妙だ(少なくともG1で本命を打ちたいとは思わない)が、中山得意だし有馬記念なら一発あるかも。
4着 ユーキャンスマイル
◆直線外に出せば伸びたのかもしれないが、外に出す余裕があるほど手ごたえが残っていなかったのかもしれない。
◆いずれにしてもこの舞台で有無を言わさず勝ち切るだけの能力も、「この舞台ならだれにも負けない」と言う適性もほんの少し足りなかった印象。
6着 キセキ
◆スタートはちゃんと出たが、今日も道中は制御出来ていなかった。
◆復活する可能性はもちろんゼロではないし、「ポテンシャル」が高いのは疑いようはないけれど、馬券と言う意味では手を出しにくい馬。
7着 モズベッロ
◆正直今の京都の馬場ならこの結果は想定内。
◆馬場がもう何段階か悪くなるであろう宝塚記念なら一発あってもおかしくない。
8着 メイショウテンゲン
◆この馬も今の京都の馬場ではやや苦しい。
◆生粋のステイヤーという印象で、京都開催がなくなる分競馬場の使用頻度が増し、馬場が荒れることが想定される来年の天皇賞ならチャンスは大きい。