牡牝のクラシック候補を発見~11/7,8の気になった馬~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。
🎵強靭な向かい風を背中で受け止めて 追い風にすればいいさ
どうしたんですか?急に。
これFUNKY MONKEY BABYS「悲しみなんて笑い飛ばせ」の歌詞なんだけど。
良い曲じゃないですか、スワローズの川端慎吾選手の応援歌にも使われていますね。
いや、そうなんだけど。強靭な向かい風を背中で受け止めて、それを追い風にするんやったら、それ、思いっきり逆走してない?
は?
いや、向かい風が追い風になるんやったらそれはもう進行方向が違うやろ。向かっていくべき困難にそっぽ向いとるやないか!そんなんでええんか!!
いや、そういう意味とちゃうやろ( `ー´)ノ!!
さぁ、バカなこと言ってないで振り返りはじめていきますよ。
馬場状態
東京
芝…上位に来た顔ぶれを見るとパワー型の印象だが、馬場と言うよりペースが速くて最高速や加速力を要求されにくいレースが多かったからというイメージ。
ただ、東京10Rのヒュミドールが上がり3F33.4の脚を使って差し切ったのはびっくり。
ダート…先週よりはパワー型にシフトしたがそれでもそれなりに時計は速い。
阪神
芝…高速馬場。時計を額面通りに受け取るのは危険かもしれない。
気になった馬
土曜東京6R 2歳新馬 1着 レモンポップ
勝ち時計の1.18.2は東京ダート1300mで行われた新馬戦ではミスターメロディ(1.17.4)に次ぐ歴代2位の記録(こう書くとミスターメロディのタイムってだいぶ異次元だな)。
レースぶりも無理なく先行し残り300mまで持ったまま。少し仕掛けると即座に反応し後続を引き離すレースぶりでスピードとセンスの高さを感じさせた。
ダート路線で楽しみな存在であることは間違いないが、父がキングマンボ系でアーリントンミリオン勝ち馬のビーチパトロールも輩出したレモンドロップキッドであることを考えると芝でも期待したい馬。
土曜東京6R 2歳新馬 2着 サトノムスタング
土曜東京6R 2歳新馬 3着 ヤマニンビオローネ
勝ち馬には完敗だったが、この2頭の走破時計も良馬場の東京ダート1300mの新馬戦としては「ほぼ間違いなく勝てる」レベルの時計。スピード質からパワー質に傾向が変わる中山のダートだと取りこぼす可能性もなくはないが、未勝利ならほぼほぼ確勝級だろう。
土曜東京6R 2歳新馬 4着 フランスゴデイナ
上位3頭には完敗だったが、この馬の走破時計も良馬場の東京ダート1300mの新馬戦としては「おそらく勝てるだろう」レベルの時計。後続には7馬身の差をつけており2着馬、3着馬のいないレースなら勝つ確率は相当高い。
土曜東京9R 精進湖特別 1着 サペラヴィ
勝ちタイムの1.58.5は馬場の高速化が極端過ぎる春の開催期間(フローラSの週~ダービーの週)を除くと2勝クラスの芝2000mでここ10年最速。
過去の実績を見ると東京と新潟に良績が集中しているが、どのレースも上がり3Fに11秒台前半が出てこないレースで本質的には耐久力型。上のクラスで狙うとすれば前半からペースが上がり、上がりが遅くなるようなレース。中山や福島の2000mがベストか。
昇級戦だけでなくオープンに上がっても楽しみな存在。
土曜東京9R 精進湖特別 2着 サトノセシル
勝ちタイムの1.58.5はかなり優秀だがハイペースで引っ張ってその要因を作り出したのはこの馬。勝ち馬には2馬身半の差をつけられたとはいえ逃げての好走は評価できる。
この馬もサペラヴィ同様耐久力を生かすタイプで中山替わりはむしろプラス。
切れ味勝負にならなければこのクラスで力上位なのは間違いない。
来年の中山牝馬Sや福島牝馬Sで面白い存在になっているかも。
土曜東京10R ノーベンバーS 1着 ヒュミドール
この日の東京は比較的パワータイプと思われる馬も好走していたが、ラップを見てみるとハイペースで上がりがかかるレースが多く、言うなれば「馬場の問題ではなくペースの問題」でそういう傾向が生まれたように思える。
しかし、このレースに関してはレースの上がり3Fが34.1。ヒュミドール自身の上がり3Fも33.4とラップ的には明らかに切れ味勝負のレース。
この馬が勝ったのを見た時最初は「そういう馬場なのかな」と思ったが、ただのパワータイプに上がり3F33.4が出せるとは思えない。そう思ってこの馬の成績を見てみると、実は今まで一回も「切れ味を問われるレース」で走っていないことが分かった。
そこで出した結論は「実はこの馬は本来キレッキレのタイプで今までは合う条件を走っていなかったのではないか」と言う事。もしそうならば今まで決して得意ではない分野を走って2勝クラスを勝ちあがったことになり、それすなわち「この馬のポテンシャルがめっちゃ高い」可能性を示唆している。
さすがに春の東京開催のような極端な高速馬場なら不安だが、それ以外なら案外オープンでもやれる可能性がある。
いずれにしても次走に注目したい馬。
土曜阪神3R 2歳未勝利 1着 グレナディアガーズ
6F11秒台が続くラップ。高速馬場の影響も大きいだろうがこのラップを早い段階で刻める馬は1400mで出世することが多い。
2戦目の中京マイル戦は前半4F45秒台と言うハイペースを先行し4角先頭に並びかける厳しい競馬をしての4着で中身は濃かった。
短距離なら3歳重賞級の力はありそうでNHKマイルカップ戦線に乗ってきても不思議じゃない馬。
土曜阪神5R 2歳新馬 1着 ヴェルトハイム
過去に阪神芝2000mでデビュー勝ちしたG1ホースには「上がり2Fのタイムが速い(※目安は最低23.0を切るくらい、出来れば22秒台前半)」という共通項があった。具体例を挙げると、
2000年:アグネスタキオン:22.3(11.3-11.0)
2001年:ファインモーション:22.6(11.0-11.6)
2004年:ディープインパクト:22.0(10.8-11.2)
2012年:ラキシス:21.9(11.0-10.9)
この馬が勝った新馬戦のラスト2Fは22.2(11.0-11.2)でこれらの名馬と比べても見劣らない(今は馬場が良くなっているので単純比較は出来ないかもしれないが)。
レース内容もスタートは一息ながら、エンジンが徐々に温まってきた残り1000m地点から外をスムーズに上がっていくと、直線は鋭く伸びての差し切り。この勝ちっぷりはアグネスタキオンの新馬戦を彷彿とさせるものだった。
来年の牝馬クラシックに確実に乗ってくるであろう大物候補。
日曜東京9R 百日草特別 1着 エフフォーリア
上がり4F45.9。この時期の2歳戦で上がり4Fが46秒を切ってくるのは極めて優秀で近年の東京開催の2歳戦だとコントレイル、クロノジェネシス、グランアレグリアが達成している。ある種「一流馬への指標」とも言える基準をエフフォーリアはクリアした。
レース内容も見どころ満載。前半はかなりかかっていたけど、個人的にはこれだけのスローなら多少なりともかかってくれていた方がハイペースになっても対応できるイメージがわくので好感が持てる。
直線も前が壁になりそうなところを一瞬できた馬群の合間を瞬時に抜け出すことが出来る加速性の良さも評価できる。
こちらも来年のクラシックに期待が持てる大物候補。
日曜6R 2歳新馬 1着 グレイイングリーン
この馬が勝ったレース全体のラップタイムは12.5-10.9-11.3-11.8-11.4-11.3-12.0。
個人的な印象論によるところもあるが、1400mのレースで前半と後半に11.5を切るラップが2F持続する箇所がそれぞれあるのは珍しい気がする。
このラップは「前半のダッシュ力と後半の加速力両方を持っている」と考えることができるのでこの馬の能力の高さを示す可能性は十分にある(もちろん高速馬場の影響が大きいというのもあるだろうが)。
レースを見てもそのイメージの通りスタート直後にスッと先手がとれ、直線鞍上の指示に鋭く反応できる機動力とレースセンスがある。
ヴェルトハイムやエフフォーリアのように「大物候補」とまでは断言できないものの、短距離界の隠し玉になれる素質は持っているように感じた。個人的には要注目の1頭。
日曜12R 古馬2勝クラス 9着 プリモダルク
テンのダッシュ力はあるが、最後の1Fで止まる。1200mの馬というイメージがさらに強くなった。
日曜1R 2歳未勝利 1着 タガノペカ
2歳のダート。しかも前傾でゴールが近づくにつれてハロンタイムがかかっていくことが一般的な福島ダート1150mでラスト2F加速して逃げ切っている点は評価に値する。
テンのダッシュ力もあるので昇級戦1勝クラスならこのレースを加点評価していい。
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