おいおい時計速過ぎんだろ!!~デイリー杯2歳S回顧~

こんちわ~す。館山速人で~す。

アシスタントの大澄晴香です。今日はデイリー杯2歳Sの回顧です。勝ち時計の1.32.4は去年の阪神ジュベナイルフィリーズでレシステンシアが記録した1.32.7を更新するレコードタイムでした。

ちょっと時計が速すぎるよね(;^ω^)。何と言うかこれを「能力」と評して重馬場とか不良馬場で勝った馬を「適性」って評価されるのが納得いかないんだよね。

まぁ、競馬って基本速さを競う競技なので仕方がない面もあるのでは?

そりゃあそうなんだけど、これは前から主張してるんだけど「速く走れる能力」と「他の馬がスピードが落ちるような馬場でスピードを落とさず走れる」と言うのは価値として同等だと思うんだよね。なのに世間は前者の勝ちが高すぎる気がする。まぁ評価基準がわかりやすいし気持ちはわかるんだけどね。

まぁ、言われてみればそうかもしれませんね。では、今回勝ったレッドベルオーブは「適性」で勝ったと言う事でしょうか?

それは本編をご覧あれ。

時計&ラップタイム

勝ちタイム:1.32.4 ラップタイム:12.9-10.9-11.2-11.6-11.5-11.4-10.9-12.0(良) 46.6-45.8

赤…今年のデイリー杯2歳Sラップタイム
黒…2015年~2019年の阪神ジュベナイルフィリーズ&朝日杯フューチュリティステークス平均ラップタイム

2種類の異なるラップでレコード勝ちしたレッドベルオーブは評価して良い。

では早速そのレコード勝ちしたレッドベルオーブの話からお伺いしましょう。

この馬は素直に能力を評価して良いんじゃないかなぁ~。と言うのも未勝利勝ちとデイリー杯2歳Sは同じレコード勝ちだけどそのラップ傾向は全く異なるものだったんだよ。

赤…レッドベルオーブ2勝目(デイリー杯2歳S)
黒…レッドベルオーブ初勝利(2歳未勝利)

予想の時も言ったけど中京マイルで勝ち上がった未勝利戦は前半4F45.3と言うかなりの前傾ラップを2番手から押し切る勝ち方。対して今回のデイリー杯2歳Sは後半4F45.8と言う後半が速い流れを差し切る形。

どちらもレコード勝ちだけどペースの中身が全然違う。どちらも「高速馬場の」と言う枕詞がつくとは言え、耐久力が必要なレースも加速力が必要なレースもこなしたという点は単純に「ポテンシャル」を評価してレースだったように思う。

と言う事は朝日杯でも当然有力と?

そうは思うんだけど、一つ気がかりなのは福永騎手の乗り方なんだよね。

前走は2番手からの押し切りだったけど今回のレースは明らかに「逃げ馬にはしたくない」という意図を感じる騎乗。もちろんこれは、将来的に距離を持たせて皐月賞やダービーの距離を持たせるために「前半脚を溜める競馬」を覚えさせたいという思惑があるんだろうけど、個人的にはこの馬は予想の時にも述べたようにミッキーアイルに近い、外連味のないスピードを生かすレースが得意なマイラーが本質だと思う。

そんな中馬群に控えて差す競馬をさせるって言うのは3歳の頃のサイレンススズカみたいな感覚。もちろん3歳時はサイレンススズカ自身の成長が遅かったこともあるんだろうけど、天性の逃げ馬で無理やり馬群に入れてちぐはぐな競馬が続いたように、仮に朝日杯で控える競馬をした場合取りこぼす可能性は十分あると思うよ。

2着のホウオウアマゾンについてはいかがでしょうか?

うーん。この馬については自身のPOG指名馬と言うのもそうだし、母のヒカルアマランサスを追っていたと言うのもあってどうしても評価にバイアスがかかってしまうからねぇ~。フェアな評価が出来ているかは微妙だけど、今回からのレースぶりからは3着以下の馬に比べると一枚上かなと言う印象。

ただ、前走の野路菊Sにしても、デイリー杯2歳Sにしてもそこまでメンバーレベルが高くないというか、少なくとも俺っちの中で「この馬ならクラシックやNHKマイルカップ戦線に確実に乗ってくるぞ!」と思える馬はホウオウアマゾンを除けばレッドベルオーブくらいしかいないんだよね。だから今のところ高い評価をしたとしても自分で「贔屓目が全くない」とは断言できないくらいってところかな。

と言う事は3着以下の馬についてはあまり芳しくない評価と言う事でしょうか?

もちろんこれからの成長次第と言う事もあるし、例えば4着のビゾンテノブファロは走っても走っても人気にならないけれど、毎回そこそこの着順には来るし上がり3Fの数字も悪くない。1勝クラスのヒモ穴として狙うのならば面白いぞんざいだと思う。だけど、少なくとも2歳G1で上位2頭を逆転できると感じる馬はいなかったね。