【競馬予想】バンブーピノを忘れない【NHKマイルカップ】

こんにちは!館山速人です!よろよろです~。

アシスタントの大澄晴香です。
今日も今日とて競馬予想。
このブログではNHKマイルカップの予想をしていきます。
NHKマイルカップはどういったレースでしょうか?

NHKマイルカップは1996年に、当時クラシックへの出走権がなかった外国産馬の受け皿的に作られたレース。1990年代後半は外国産馬が隆盛を誇った時代で、第1回から第6回までは全て外国産馬が勝利している。その中にはエルコンドルパサーやシーキングザパールなどウマ娘でもおなじみの強豪も顔を並べている。

2000年代に入ってからは段階的にとは言え外国産馬にクラシックへの出走が解禁されたこと、そもそも強い外国産馬があんまり日本に来なくなったこともあって、外国産馬の受け皿的な点は影を潜め早くからマイル路線に目標を定めている馬のターゲットレースになっていった。

中にはキングカメハメハやディープスカイのように、皐月賞をパスしてNHKマイルカップからダービーを目指す馬もいるからダービーに向けても目が離せないレースだよ。

なるほどぉ。
では、早速NHKマイルカップの傾向分析をしていきましょう!

傾向分析

傾向①ラップ⇒上がりは速いもののそれ以上にテンの速さが目立つ。

まずはラップ傾向の分析です。
過去5年の勝ちタイム&ラップタイム&平均ラップタイムのグラフは以下のようになっています。

個人的に注目したのは「残り600m~400m、400m~200m地点のハロンタイムがいずれも11秒台前半になっているにもかかわらず、5年全てが前傾ラップになっている」と言う点です。
スタート200m~400mの平均が10.6とかなり速いハロンタイムになっていることからも分かる通り、東京マイルらしい切れ味だけでなく、テンのスピードについていけるダッシュ力も必要とされると考えることができます。

特に近3年はテンの2Fが22秒台に突入し、スプリントに近いペースになっており、よりハイペースへの耐性が必要とされる傾向が強まっています。それを象徴するように、一昨年は1着ラウダシオン(クロッカスS勝ち馬)、2着レシステンシア(ファンタジーS)、昨年は2着ソングライン(紅梅S勝ち馬)、3着グレナディアガーズ(未勝利戦芝1400mタイレコード勝ち)と1400m実績馬が好成績をあげています。

以前は「距離短縮馬を狙え」と言うイメージのあったNHKマイルカップですが、今後は「距離延長馬を狙え」がトレンドになるのではないかと個人的には思っています。

傾向②血統⇒ダイワメジャー産駒は逃げ馬が〇。ミスタープロスペクター系は父に入るか母に入るかで大きく違う。

続いて血統傾向の分析です。
まずはNHKマイルカップの過去10年(2012年~2021年)の血統データを見て行きます。

過去10年で複数回勝利を挙げている種牡馬はダイワメジャー(3勝)、ディープインパクト(2勝)、クロフネ(2勝)の3頭。
ダイワメジャー産駒は全体の成績を見ても【3/1/2/10】と複勝率37.5%、複勝回収率は100%超えとなかなかの数字を誇っています。
ダイワメジャー産駒で馬券圏内に来た馬で特徴的なのは「逃げ馬が強い」と言う事。過去10年にNHKマイルカップに出走したダイワメジャー産駒の4角順位別成績は、
4角順位先頭【2/1/1/1】 単勝回収率120% 複勝回収率162%
4角順位2番手以下【1/0/1/9】 単勝回収率39% 複勝回収率89%
と4角先頭で馬券圏外になったのは2013年のコパノリチャードのみでそれ以外の馬は全て馬券に絡んでいます。ダイワメジャー産駒を買う際はその脚質にも注目してみましょう。

ディープインパクト産駒については全体の成績を見ると【2/1/0/16】で複勝率15.8%とそれほど高くなく、加点するほどの要素ではないと思います。

父の系統についてはサンデーサイレンス系が7勝、ノーザンダンサー系が3勝でミスタープロスペクター系の勝利がないのが気になるところです。ミスタープロスペクター系の全体の成績は【0/2/2/31】。複勝率は11.4%とサンデーサイレンス系の19.8%、ノーザンダンサー系の21.2%に比べると大きく見劣っています。
また、ミスタープロスペクター系はダイワメジャー産駒とは逆で前に行けば行くほど成績が下降するイメージで、
4角順位7番手以内【0/0/0/10】
4角順位8番手以下【0/2/2/21】 複勝回収率118%
となっています。どうしてもミスタープロスペクター系を狙いたい場合は末脚のしっかりした差し馬を狙いましょう。

父系としてはあまり実績のないミスタープロスペクター系ですが、母父に入ると強さを発揮します。過去10年の母父ミスタープロスペクター系の全体成績は【4/1/1/19】で単勝回収率は201%。
その中でも特に注目すべきは逃げ馬ファピアノ系
この2つの要素についてはかなりの好成績をおさめており、逃げ馬については母父ミスタープロスペクター系の馬の中で4角順位2番手以内の馬の成績が【2/1/1/0】。母父ファピアノ系については【2/1/1/1】と言う成績です。今年は母父ファピアノ系の馬の登録はありませんが、血統表を広く見てファピアノの血が入った馬を狙うのも面白いかもしれません。

父、母どちらに入っても相性が悪そうなのがナスルーラ系で、父ナスルーラ系の馬は【0/0/1/10】(ただし、複勝回収率は145%)、母ナスルーラ系の馬は【0/0/1/25】と2着以内に入った例が1度もありません

今年は人気が予想されるセリフォスが母ナスルーラ系、ダノンスコーピオンが父ミスタープロスペクター系と血統的に相性は良くなさそうです。穴を狙う人は血統予想に目を向けてみてはいかがでしょうか?

傾向③前走⇒ニュージーランドトロフィー組は軽視

次に前走傾向の分析です。
NHKマイルカップのトライアルと言えばニュージーランドトロフィーが挙げられますが、そこに出走した馬は【3/0/2/49】。3勝は過去10年の前走レース別成績においては最多勝となりますが、それは母数が多いからで率としては決して高くありません。複勝率は10%を下回っており、あまり狙いやすいとは言えないでしょう。
ニュージーランドトロフィーが行われる中山マイルはパワー型の耐久戦になることが多く、東京マイルで必要とされる切れ味とは正反対の適性が問われることが一因かと思われます。
特に上がり順位2位以内の馬は【0/0/0/13】と一頭も馬券に絡んでおらず、軽視した方が良さそうです。

傾向④騎手⇒やっぱり頼りになるダミアン=レーン

次に騎手傾向の分析です。
過去5年(2017年~2021年)の東京芝1600mの騎手成績で複勝率が40%を超えているのは、ダミアン=レーン騎手、川田将雅騎手、福永祐一騎手、戸崎圭太騎手の4名。その中でもレーン騎手は単勝回収率・複勝回収率がともに100%を超えており最も信頼できる騎手の一人と言えるでしょう。
レーン騎手騎乗と言うだけで十分な加点要素になるのですが、中でも逃げ・先行馬に騎乗した時はさらに信頼度が増し、4角順位2番手以内の時は【4/0/0/1】と勝率は80%まで跳ね上がります。逃げ・先行馬に騎乗したレーン騎手は必ず買い目に入れるようにしましょう。

そのほかの騎手についてのポイントは、
◆川田将雅騎手
7枠【2/0/1/3】単勝回収率861% 複勝回収率173%
8枠【4/1/2/4】単勝回収率115% 複勝回収率95%
外枠での好成績が目立ちます。
また、母数は少ないもののルメール騎手からの乗り替わり時の成績は【1/1/1/0】と馬券圏内を外したことがありません。
◆福永祐一騎手
1番人気~5番人気【9/8/7/16】単勝回収率118% 複勝回収率103%
6番人気以下【0/0/3/16】複勝回収率63%
人気馬での信頼度が高いかわりに穴馬ではあまり期待できないと言う印象です。
◆戸崎圭太騎手
牝馬【11/6/10/24】単勝回収率105% 複勝回収率100%
と比較的牝馬と好相性です。

能力だけなら3頭が抜けている

では早速速人さんの本命を教えてください。

11インダストリアだよ。

あれ?傾向①で「今後は距離延長馬が狙い目になってくる」って仰ってませんでしたっけ?

インダストリアに関してはシンプルに「適性を無視できるくらい能力が高い」と思ってる。
インダストリアの他にも4セリフォス18ダノンスコーピオン、この3頭に関してはこのメンバーではポテンシャルが際立って高いと思ってる。

なるほど。
ではインダストリアのどこにその能力の一端を感じられたのでしょう?

2着に敗れた新馬戦と、2勝目を挙げたジュニアカップだね。

2着に敗れた新馬戦は、俺っちが口を酸っぱくして言い続けてる「東京芝1600m以上の2歳戦で上がり4F46秒を切るレースで勝った馬は出世する理論」に当てはまるレースで……、

ちょっと待てや!
確かに速人さんは「東京芝1600m以上の2歳戦で上がり4F46秒を切るレースで勝った馬は出世する」って言い続けてますけど、インダストリアは2着に負けてますよね?
ついにちゃんと馬柱も見れなくなったんですか?

確かに2着に負けているけど、このレースはまぁ言ってみれば新馬戦にありがちな「スローの上がり勝負」だったんだけど、勝ったモカフラワーは前々でインをロスなく立ち回ったのに対して、インダストリアは後ろ寄りから競馬をして直線も外を回らされる競馬だった。それでアタマ差なら勝ちに等しい内容と言えると思うし、なんだったら内容的にはモカフラワーより濃いレースをしてると思う。

「東京芝1600m以上の2歳戦で上がり4F46秒を切るレースで勝った馬は出世する」はあくまで評価基準でしかないから、実際に勝っていなくても、それと同等の競馬をしていれば良いと考える。だからインダストリアはこの基準を満たしていると見做してよいと思うよ。

なるほど。
ではジュニアカップの方はどういったレースだったのでしょう?

ジュニアカップは直線半ばまでもたつくところがあったんだけど、坂を上ったあたりからグンと加速してあっという間に2馬身半の差をつけた。
これは個人的な肌感でしかないんだけど「阪神or中山で坂のあるラスト1Fだけで後続を引き離せる馬は大物」って言うイメージがある。例えば、アグネスタキオンの新馬戦やディープインパクトの新馬戦のイメージ。インダストリアはそのイメージと合致する部分がある。

インダストリアはアグネスタキオン・ディープインパクト級と言う事ですか?

そこまでは言わないけど、G1級の能力は秘めてると思うよ。

セリフォスとダノンスコーピオンについてはいかがでしょう?

この2頭はレベルの高かった朝日杯フューチュリティステークスで2着、3着に来ているのがやっぱり大きいよね。

加えて言うなら、ダノンスコーピオンは、後のホープフルステークスの勝ち馬キラーアビリティと後続をちぎった荻……、萩ステークスの内容が強かったし、前走でテンの2F22秒台のスプリント的ラップを経験できたのも大きい。鞍上の川田将雅騎手は傾向④でも述べた通り、東京芝1600mで8枠を引いた時の複勝率が60%を超えており、様々な角度から見て加点要素が多いと思う。

セリフォスはこのレース過去10年で3勝しているダイワメジャー産駒。マイルで安定して走れる脚は2019年の覇者アドマイヤマーズを想起させる。個人的なイメージとしては爆発力ではインダストリア、ダノンスコーピオンに劣るものの安定感ではセリフォスが勝ると言う印象だよ。

適性面から浮上する穴馬2頭

ではその3頭以外の馬で気になる馬はいますか?

適性面から気になるのは7タイセイディバインだね。

傾向①でも触れたように近年のNHKマイルカップはテンの2Fが22秒台になるようなスプリント的要素が強くなってきている。
タイセイディバインのここ2走はファルコンステークスがテンの2F22.6、アーリントンカップがテンの2F22.7といずれもスプリント戦並のラップになった。この2走ともで2着に来ているのは高いハイペース耐性を示すものだと思う。

血統の字面だけ見ると父ルーラーシップ×母父ダンスインザムードといずれも菊花賞馬を輩出しているスタミナ血統だけど、2020年3着のギルデッドミラー(父オルフェーヴル)も2021年2着のソングライン(父キズナ)も長距離で実績を残す種牡馬の産駒だから、それほど問題はないと見る。

これを理論的に考えるとするならば、「マイル戦でスプリント戦並のペースでレースが展開する=スプリントのペースに対応しつつも、タフなレースになるのでマイルを走るより長い距離を走れるスタミナが必要」ってことだと思う。こう考えるとタイセイディバインはまさしくうってつけの馬であると言えると思う。

もう一頭、タイセイディバインほどの熱感はないけど推したいのが6トウシンマカオ

この馬は前走ハイペースだったファルコンステークスで4角3列目以内にいた馬の中で唯一掲示板を確保している。しかも、直線で伸びあぐねる逃げ・先行馬の後ろにつけてしまっていたために、前が壁になり追い出しが遅れるどころか位置取りまで悪くする致命的な不利があった。
そのレースをノーカンとすると、今回穴人気することが予想されるプルパレイ相手には2戦して2回とも先着しているし、レベルの高かった朝日杯フューチュリティステークスでも後の皐月賞馬ジオグリフとハナ差の6着とそれほど大きく負けていない。
今回巻き返す余地は十分にあると思うよ。

◎11インダストリア

〇18ダノンスコーピオン

▲4セリフォス

☆7タイセイディバイン

△6トウシンマカオ

推奨買い目

単勝:11 2000円

馬連(BOX):4,11,18 各1000円

ワイド(流し):7-4,11,18 各500円

3連複(フォーメーション):11,18-4,6,7,11,18-4,6,7,11,18 各100円

3連単(フォーメーション):11,18→4,7,11,18→4,6,7,11,18 4→11,18→4,6,7,11,18 4→7→11,18 各100円