アルジャンナに死角はあるのか⁉~きさらぎ賞予想~

こんちわ~す。館山速人で~す。

アシスタントの大澄晴香です。日曜日の京都メインはクラシックの登竜門的レース、きさらぎ賞です。過去には菊花賞馬サトノダイヤモンドや二冠馬ネオユニヴァース、古くはスペシャルウィーク、ナリタトップロードがこのレースを勝って飛躍を遂げていますね。

そっかぁ~、スペシャルウィークやナリタトップロードが「古くは」って言われるようになっちゃったかぁ~。(シミジミ)

まぁ、「光陰矢の如し」とはよく言ったもので時が経つのはあっという間ですからね。

さて、今年は東京スポーツ杯2着のアルジャンナが注目を集めていますがいかがでしょう。

ずばり、俺っちは本命にはしないよ!

それはまたなぜでしょう?

オッズがつかないからね。

…………。それだけですか?相変わらずなんかテキトーな。

まぁ実際はそれだけじゃなくて、過去のきさらぎ賞のレース傾向や今の馬場を見てアルジャンナを絶対視できないなと思った面もある。全馬のオッズが均等ならアルジャンナから行くけど、圧倒的人気になるのであれば軸は他の馬から行くと言う手もあると思うよ。

きさらぎ賞は「ダラッと長く脚が使える馬」に向く

なるほど。ではその過去の傾向を教えてください。

まず過去5年のラップタイムを見てみると。

2019年:13.0-11.3-12.0-12.3-12.6-12.4-12.0-11.5-11.9 (最大緩急差0.5)

2018年:12.8-11.9-12.1-12.5-12.0-12.1-12.2-11.5-11.7 (最大緩急差0.7)

2017年:12.9-11.6-12.0-12.5-12.6-12.4-12.2-11.7-12.2 (最大緩急差0.5)

2016年:12.9-10.8-11.8-12.0-12.3-12.2-11.7-11.9-11.3 (最大緩急差0.6)

2015年:13.0-11.6-11.7-12.6-12.7-12.1-11.7-11.6-11.6 (最大緩急差0.6)

ここから、

◆(最初の1Fと次の1Fを除く)最大の加速ラップはどのレースも0.5~0.7と大きいわけではない。

◆後半のラップタイムで11秒台前半が出てきたのはサトノダイヤモンドが勝った2016年のラスト1F11.3のみ。

このことから、きさらぎ賞で求められる適性は「瞬間的にスピードを上げられる能力」や「瞬間最大風速的な最高速度」ではなく、「ダラッと持続的に末脚が使う能力」だと推察できる。

現に、過去3年の優勝馬の新馬戦のラップを見てみると、

2019年勝ち馬ダノンチェイサー:12.8-11.5-12.4-12.3-11.9-11.7-11.7-11.7-11.6 (最大緩急差0.4)

2018年勝ち馬サトノフェイバー:12.9-11.8-13.9-13.5-12.8-12.8-12.2-11.8-11.5-11.6 (最大緩急差0.7)

2017年勝ち馬アメリカズカップ:12.5-12.2-12.3-11.8-12.0-12.1-11.6-12.1 (最大緩急差0.5)

ときさらぎ賞と同じようなラップ傾向になっていることが見てとれる。

逆に「1番人気で馬券圏外に敗れた馬」を見てみると、

2019年ヴァンドギャルド(1番人気4着):12.8-11.6-12.1-13.1-12.7-11.4-11.5-11.6 (最大緩急差1.3)

2018年ダノンマジェスティ(1番人気9着):13.1-12.1-12.9-13.1-12.9-12.3-11.3-11.2-11.0 (最大緩急差1.0)

2013年リグヴェーダ(1番人気8着):12.8-11.6-12.2-13.0-12.6-12.2-11.7-10.9-11.9 (最大緩急差0.8)

という風に、最大緩急差が比較的大きく、上がり3Fに11秒前半のラップがある。こういう風に「スローの上がり3F切れ味勝負」で勝ってきた馬は適性的に合わないと見ることが出来る。

ましてや今の京都の芝は相当に時計がかかる状態。これらの傾向は今年も続くだろうね。

それではアルジャンナの新馬戦はどうだったんでしょう?

アルジャンナの新馬戦は13.1-12.4-13.5-13.3-12.9-12.7-12.5-11.5-11.1-11.4 (最大緩急差1.0)と決してこのレースへの適性が高いわけではない。

けれど、1番人気で馬券圏外だった3頭と違って重賞で2着に来た実績があるし、そのレースはコントレイルが勝ったラップ的にもかなり優秀なレース。さすがに馬券から外す勇気はない。

ただ、ディープ産駒の1戦1勝馬2頭については、それぞれ

ストーンリッジ:13.4-12.1-12.7-12.7-12.7-11.2-11.0-11.0 (最大緩急差1.5)

トゥルーヴィル:13.4-12.2-12.9-13.8-13.8-13.0-12.1-11.1-11.0 (最大緩急差1.0)

ストーンリッジは上がり4F45秒台で、俺っちが「出世する黄金パターン」に当てはまるから後ろ髪ひかれるところはあるんだけど、極端なスローを先行して出したものだし、人気を背負って結果を出せなかった3頭と似たラップ構成だから今回は軽視したいな。

では逆にこの馬は狙いたいと思う馬はどの馬でしょうか?

ずばりコルテジアサトノゴールドだね。

コルテジアは未勝利戦を勝った時のラップタイムが12.9-11.7-12.0-12.5-12.8-12.3-11.8-11.5-11.8 (最大緩急差0.5)と「4F以上12.4以内のラップを持続している」「後半に11.4を切る速いラップがない」という点で、過去3年の勝ち馬と共通してるし、前走シンザン記念は離されたとはいえ3着。少なくとも荒れ馬場は苦にしなさそうで、人気もまったく上がっていない今回は面白い存在だと思う。

サトノゴールドは新馬戦のラップは13.3-13.0-13.7-13.8-12.9-12.3-11.9-11.2-12.0 (最大緩急差0.9)とこれまでの傾向とややずれる感じもするけれど、「ペースが上がるタイミングが早い(=持続力を必要とする流れ)」「時計のかかる北海道(洋芝)でのレース(=速い上がりが出ない方がプラス?)」という面では悪くない。

血統面で言えば、過去4年続けて「父がサンデーサイレンス系、かつ母方の3代以内(自身の母父父、母父母、母母父、母母母のいずれか)にダンチヒの直系馬がいる。」という馬が連対していて、今年の該当馬はサトノゴールドのみ。この2頭を中心に買いたいね。

◎1コルテジア

〇6サトノゴールド

▲4ギベルティ

△8アルジャンナ

ギベルティに関しては新馬勝ちのラップが12.6-12.2-12.5-12.8-12.5-11.9-11.4-11.9 (最大緩急差0.6)とややペースが上がるのが遅いかなと言うのが気になるけれど、適性は悪くないし、今の馬場ならオルフェーヴル産駒のこの馬には合うと思って3番手評価にしたよ。

買い目

今回の買い目はちょっと悩んでいて、馬連とワイドに関しては「このどちらかを買う」というニュアンスで書いているので注意してね。(^_-)

馬連:(流し)1-4,6,8 (押さえ)4-6

ワイド(BOX):1,4,6

3連複(BOX):1,4,6,8

土曜日の競馬が終わって……

館山さん。「時計がかかりそう」と言う前提で予想されてたんですが、エルフィンSで1.33.6というかなりの好タイムが出てましたね。

出てたね。

前提が覆りそうな事態ですが、この予想で大丈夫ですか?

馬場が回復しているのは間違いないと思うけど、最終レースの2勝クラス、芝1200m戦の前後半のタイムが35.3-34.3とかなりのスローだったにもかかわらずラスト3Fが33秒台じゃないから、そこまで劇的に時計が速くなってるわけじゃない。この予想で大丈夫だと思うけど、自信度はやや落ちたかな。

………ぶっちゃけ予想やり直すのが面倒なんでしょ!

それも無きにしもあらず………。