ミヤマザクラは安定感ではピカイチ⁉~クイーンC回顧~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。今日のブログでは土曜日に行われた重賞クイーンCの回顧をしていきます。
ミヤマザクラはクラシックでも掲示板には載ってきそう
クイーンCを制したのは京都2歳Sでも2着に来ていたミヤマザクラでした。
ミヤマザクラの母ミスパスカリはポポカテペトルやボスジラと言った中長距離で持続力を生かすタイプを多く輩出してきました。マイルでの重賞制覇は少々意外な気もしますが……。
確かにこのきょうだいがマイル以下の勝利したのはこのレースが初めて。牝馬だからという事もあるんだろうけど、ミヤマザクラはこのきょうだいの中では切れ味も備えるタイプなんだろうね。
だからこそこの勝利は非常に意味があると思っていて、血統とこれまでの走りを見る限り末脚を持続する力を持っていることは間違いないと思うから、今回のレースで「瞬間的な切れ味」を示したのはクラシックに向けて大きいと思うよ。桜花賞、オークスでも印はつけたいタイプだね。
ただ福永騎手は『もう少し後ろから控える競馬をしたかった』というニュアンスのコメントをされていますが……。
うーん。折り合い重視の競馬をしたかったのはわかるけど、本番にはレシステンシアという強力な先行馬がいるから、それを負かそうと思ったら自身もある程度前で競馬する必要があると思うんだけどねぇ~。
勝手なイメージだけど福永騎手が「前哨戦と本番で違う競馬をする」って言う気がしないし、桜花賞は差す競馬をするんだろうね。そうなると頭で買いたくはないんだよねぇ~。まぁどのみち俺っちはデアリングタクトから買うから関係ないけど。
という事は館山さんの評価としては、桜花賞、オークスともにヒモで狙いたいという事でしょうか。
そうだね。桜花賞は今のところデアリングタクト、レシステンシアに次ぐ3番手まで入れることは考えたいね。オークスは桜花賞を見てからかな。何となくだけど掲示板には確実に載ってきそうなイメージだね。
大外一気で2~4着と言うのは信用ならん!
2着のマジックキャッスルの方はいかがでしょう?最後の脚は目立つものがありましたが。
うーん。俺っちはこの馬に関してはあまり高く評価はしたくないな。
これは経験則によるところが大きいんだけど「大外から凄い脚で伸びてきて2着~4着」という馬はその次のレースに限らずずっと人気になるんだけど、それに見合うだけのリターンが残せるかと言うとそうでもない印象が強いんだよね。
昔、ミクロコスモスっていう馬がいて、この馬はブエナビスタが勝った阪神JFで直線凄い脚でツッコんできて3着。それが評価されて500万を勝った後の重賞3連戦、クイーンC、フィリーズレビュー、フローラSで立て続けに1番人気に推されたんだけど4着、4着、14着と結果を残すことが出来なかった。何となくその馬とイメージがダブるんだよね。
だから俺っちはこう言うタイプの馬はあえて軽視するようにしてる。
なるほど。館山さんのマジックキャッスルに対する評価はやや辛口となりました。
スローの上がり勝負で勝った1戦1勝馬をマイル重賞で信用しちゃダメな理由
1番人気のルナシオンは出遅れが響いたのか10着でした。
この馬はさすがに過剰人気だったろうね。
クイーンカップは例年スローでも48秒台前半くらいで速い時は46秒台前半になる時もあるんだけど、この馬のデビュー戦は前半4Fが51.8。いくら終いの切れ味があったとはいえこれだけペースに差があるとさすがに戸惑ったんじゃないかと思う。
実際今日のレースも前後半4Fのラップが45.7-48.3。これは大逃げしたインザムービーを中心にしたラップだけど、2番手グループのラップを想定しても大体47.5-46.3。このレースのラップだけ見ると後傾ラップだけど、それでもルナシオンのデビュー戦から比べると4秒ほど速いラップ。これでは対応に苦慮するのも無理ないと思うよ。
これに限らず「マイルの重賞でデビュー戦スローの上がり勝負で好走した1戦1勝の馬」ってあんまり信用しない方が良いんじゃないかと思う。
それはどうしてでしょう?
マイルの重賞って基本的にはスローでも前半4F49秒になることは極めてまれでだいたい48秒台。それに対して「新馬戦のスロー」は50秒を超えることも頻繁に出てくる。そうなると新馬戦と重賞だと2秒以上の差が出来ることになって対応が難しいと思うんだよね。
その「ペース差」に対応できるかどうかわからないにもかかわらず人気してるってのはリスクの方が高いと思う。
要するに「前半4F50秒台」の新馬戦が勝った馬で「(前半4Fがスローでも48秒台になることが想定されるような)重賞」では軽視したほうが良いという事ですね。
そう言うことだね。
ルナシオンの今後についてはどうですか?
次回緩みない競馬になった時にどんな競馬をするかが試金石にはなるだろうね。今回の凡走は単に「慣れ」の問題なのか、「適性」の問題なのかある程度はっきりすると思うよ。
クイーンCはブルーアヴェニューの血を買え!!
今回のクイーンCを勝ったミヤマザクラはおじにクロフネがいる血統。実は17年~19年の3年間で「父もしくは母父がクロフネ」という馬は5頭も連対してるんですよね。
よほどこの血統は相性が良いんだろうね。クロフネはNHKマイルカップでもクラリティスカイとアエロリット、2頭の勝ち馬を輩出しているし東京マイルと相性が良いんだろうね。
ミヤマザクラの母ミスパスカリはクロフネとは父が違うけどそれでも来るんだから、ブルーアヴェニュー(クロフネ、ミスパスカリの母)の血の影響は大きいんだろうね。来年以降もこの血には注目して良いと思うよ。
まとめ
1着 ミヤマザクラ
◆キレ味と持続力を兼ね備えたタイプで安定感がありそう。クラシックでも印は打ちたい。
◆福永騎手は「後ろから競馬したかった」と言っているが、後ろからレシステンシアを易々と交わせるほどの力はない。せいぜい互角でそれなら前に行くレシステンシアの方に魅力を感じる。
2着 マジックキャッスル
◆個人的には「大外一気で2着~4着」と言う競馬はあんまり評価したくない。(信じてえらい目にあったことが1度や2度じゃないので……)
10着 ルナシオン
◆今回の敗因は「ペースへの慣れ」だと思う。
◆ペースへの慣れが見込める次回が「スローペースに適性がある」のか「淀みない流れにも対応できるのか」の試金石になる。
来年のクイーンCへ向けて
◆ブルーアヴェニュー絡みの馬は買っとけ!!