【ウマ娘】初心者のためのウマ娘講座~第5話「無敗と連覇」~

こんちわ~す。館山速人で~す。

今回はアニメ「ウマ娘 プリティーダービーSeason2」に含まれた競馬ファンが「萌える」ポイントを紹介していく「競馬初心者のためのウマ娘講座」の第5回。
第5話「無敗と連覇」について紹介していきます。

また、過去のブログに関しては以下のリンクからご覧になれます。
第1回
第2回
第3回
第4回

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最後まで気を抜くな!

オープニング明けのトレーニングのシーン。
これ思ったんですけど、当時の最終追いきりの内容を忠実に再現しているのではないでしょうか?

当時の資料が確認できなかったので断言できないのですが、
トウカイテイオーが行っていた山道での調教は実際の競馬でも坂路調教がありますし、メジロマックイーンの「コースでの3頭同時調教(=併せ馬と言います)で2頭を1頭が後方から追いかける」と言うのは割とポピュラーな調教方法だったりします。

何度も言いますが当時の資料を確認できないので、これは仮説に過ぎません。(おそらく裏付けの取れる方はいらっしゃるんでしょうが……。)
しかし、もし俺っちの推測通りだとしたら、
ウマ娘恐るべし
です。

爆逃げが吉!

メジロパーマーと言えばそれこそ「爆逃げ」とも呼べるような破滅的とも言えるハイペースでの大逃げのイメージがあります。

しかし、この天皇賞春に関しては1600mで100秒を切っているとはいえ、2番手との差は常に3馬身程度をキープしていますし、そこまで「爆逃げ」と言えるかと言うと正直微妙だと思います。

メジロパーマーの真価が発揮されるのはこの天皇賞後、特にダイタクヘリオスと一緒に走った時……。

京都競馬場

昨今のアニメでは当たり前なのかもしれませんが、
徹夜組が京都競馬場に並ぶシーンや、お客さんが一気に競馬場へ押し寄せるシーンの背景に映る駅(淀駅)から競馬場へ向かう直通通路がまさしく現実の競馬場そのもので軽く感動しました。

余談ですが、実際の92年天皇賞春が行われた当時はまだ京都競馬場の最寄り駅である淀駅の高架化が行われておらず、駅と競馬場を直結する通路も整備されていませんでした。

直通通路が出来たおかげで便利にはなりましたが、子供の頃父親と競馬場に行ったときは行き帰りの道すがらに通る焼き鳥屋とかお好み焼き屋がお祭りの縁日を思い出させてなんか興奮したんですよね。
それが無くなってしまったのはちょっと寂しい気もします。

ダイサンゲン

91年の有馬記念で大穴を開けたダイユウサクをモチーフにしたと思われるこのウマ娘。
1頭やけにオーラを発していたりなんか優遇されているような気がします。
もしかして、スタッフの偉いさんにダイユウサクで万馬券とったやつがいるのでは(笑)。

競馬ヲタク

第5話から急に出てきた競馬ヲタク。
競馬ヲタクのデフォは大体あんな感じです(笑)。

落鉄

実際の92年天皇賞春のレース直前にもメジロマックイーンは落鉄をし蹄鉄の打ち替えをしています。

蹄鉄を履かない状態でレースをするのは、人間で言えば「裸足でレースに出る」と言う状況。
小学校の頃は運動会の徒競走を裸足で走るヤツはいましたが、さすがにトップクラスの競技となると裸足=不利となることは否めません。なので、競馬の場合発走時刻を遅らせても蹄鉄の打ち替えを行います。
しかし………、

あのウマ娘、1番人気だったけど結局負けちゃった

落鉄、1番人気で負けたと言われると、いにしえからの競馬ファンはイソノルーブルと言う馬を思い浮かべると思います。

この天皇賞が行われる1年前、91年の桜花賞に無敗で出走したイソノルーブルは断然の1番人気に支持されていました。
しかし、レース直前に落鉄が判明。装蹄師(蹄鉄を打つ人)による蹄鉄の打ち替えが試みられましたが、イソノルーブルは気性が荒く、また、G1前と言う事もあり興奮状態に陥っていたため打ち替えをすることが出来ず、結局蹄鉄を履かないまま出走、5着に敗れています。

その後、イソノルーブルは桜花賞に続く牝馬クラシック2戦目のオークスで逃げ切り勝ちを収め桜花賞のリベンジを果たし、ファンからは「裸足のシンデレラ」と呼ばれたりしています。

つまり俺たちの声援は邪魔だってことだな

天皇賞は3200mで行われる、いわゆる「長距離戦」。
天皇賞のような長距離戦になると、スタンド前を2回走るため、1週目のスタンドの大歓声で馬が興奮し行く気になってしまうと最後までもたないことも多い。
なので実際の競馬ではジョッキーはここでいかに馬をなだめるかに心血を注ぎます。
しかし、中には馬の気を抜かせないために敢えて大歓声を聞かせるために外を回すヤツもいるのですが……。

芝が完全に禿げ上がっちゃってるわね

今の競馬ファンは信じられないかもしれませんが、この年の天皇賞の映像を見てもらえればわかる通り、当時の京都競馬場の芝は芝のレースなのに砂煙が大量に舞い上がるほど芝が荒れている状況でした。

現代競馬では芝の発育技術も管理技術も大幅に向上しているのでこのようなことはほとんど見られなくなりました。
もし、現代の競馬場でトウカイテイオーとメジロマックイーンが対決していたらどんな結果になっていたんでしょうね。

メジロパーマーのフォーム

個人的に何気に感動したのがメジロパーマーの走るフォームです。

レースの俯瞰描写を見るとハッキリわかると思うんですが、他のウマ娘がやや前傾姿勢で走っているのに対し、メジロパーマーは背筋をピンと伸ばし、地面と垂直に近いフォームで走っています。
そしてこれは実在のメジロパーマーのフォームと一致するところがあるのです。

こちらも実際のレース映像を見てもらえればわかるとおりメジロパーマーは首をあまり使わない重心の高いフォームでした。
細部にわたるこだわりが垣間見れかなり驚いたシーンです(@ ̄□ ̄@;)!!。

京都の大スタンドがうなります。京都の大スタンドがよじれます。

春の盾は絶対に渡せないメジロマックイーン、春の盾こそ絶対に欲しいトウカイテイオー

これからは未知の道のりトウカイテイオー

負けるなテイオー、負けるなマックイーン

最後のセリフは、ウマ娘ではトレーナーのセリフとして描かれていますが、実際はこれら4つすべてが当時関西テレビで実況をしていた杉本清さんの実況を忠実に再現しています。

この中でも「春の盾は絶対に渡せないメジロマックイーン、春の盾こそ絶対に欲しいトウカイテイオー」はこの2頭の状況を表した珠玉の名実況だと個人的には思っています。

当時2頭の置かれた状況を考えると、トウカイテイオーとしては菊花賞を骨折で断念し、長距離適性に疑問符もつく中、そこでメジロマックイーンを倒すことが出来れば間違いなく「現役最強」の座を揺るぎないものにすることができました。メジロマックイーンとしては得意の長距離、そして天皇賞制覇に並々ならぬ執念を燃やすメジロ軍団のトップとしてこのレースを落とすことは許されないことでした。

その2頭の思いを端的に表した素晴らしい実況だと思います。

92年天皇賞春

実際のレースではメジロパーマーが2週目の3コーナーまでレースを引っ張りますが、2週目の3コーナーでメジロマックイーンが仕掛けるとそれについていく形でトウカイテイオーも上がっていきます。

4コーナーを回り、先頭はメジロマックイーン、その後ろを追いかけるトウカイテイオー。誰もがこの2頭の一騎打ちを予感しましたが、トウカイテイオーの伸び脚は悪く、あっけなくメジロマックイーンが引き離し、最後は2着のカミノクレッセ(ウマ娘ではカミアクラシオン)に2馬身半の差をつけて優勝しました。

1番人気をトウカイテイオーに譲る形になったメジロマックイーンとしてはまさしく「どんなもんだい」と言ったところでしょう。(※ちなみにこれも杉本清さんの実況が元ネタです。)

じっと見つめるライスシャワー

今回もミホノブルボンに執拗に付きまとい、天性のストーカーマーク屋っぷりを発揮したライスシャワー。
そんな彼女も天皇賞を観戦し、メジロマックイーンの強さを改めて認識したようです。

これは過去のブログでも触れましたが、ライスシャワーは「特定の強い馬をマークしそれを負かすことを考える」競馬をすることで力を発揮した馬でした。
そんな馬をモデルにした彼女がメジロマックイーンに目を付けたと言う事は……。

この後のトウカイテイオー

このブログでは前に一度「ダービーまでがトウカイテイオーの第1章」と言ったのですが、俺っちのイメージではここまでが「トウカイテイオーの第2章」だと思います

ダービー後に「骨折」と言う挫折を味わったトウカイテイオー、それを乗り越えたと思った矢先、今度は「敗北」と言う挫折を味わうことになります。
そしてここから先のトウカイテイオーはある意味多くの「泥水をすする」ことになります。

しかし、その度にトウカイテイオーは不死鳥のように蘇ります。それが「シンボリルドルフの息子」ではなく彼自身のアイデンティティを築き上げたと個人的には思います。

これ以上書くとネタバレになりなのでここで止めておきますが、ここからのウマ娘、間違いなく面白いです。そして、間違いなく泣ける場面が出てきます。
俺っちから言うのも何なんですが、トウカイテイオー第3章にご期待ください(`・ω・´)b。