野球講座~インフィールドフライについて~
こんちわ~す。館山速人で~す。
こんにちは。アシスタントの大澄晴香です。
今日は野球ブログを書いていくよ!
じゃあ私ははけてましょうか?
いや、今日はアシスタントとしていて欲しいな。
分かりました。今日は何の話をするんですか?
ずばり
インフィールドフライ
について解説していくよ!晴香ちゃんは野球は知ってる?
結構見ますよ!でも、インフィールドフライってテレビで見るときたまに実況の人が言っていたり、それこそパワプロなんかで「フライが上がったら勝手にアウトになる」っていうイメージですね。
実際のところ、何でアウトになるのか、どういったケースでアウトになるのかよくわかってないんですよ。内野フライが上がってもインフィールドフライにならないこともありますし…。
なるほど。インフィールドフライについては、野球の中でも一見するとわかりにくいルールのひとつだから、よくわからないまま見ている人もいると思う。
でも、「肝」の部分をつかんでいると、合理的でゲームを面白くするために必要なルールということがわかると思うから、今回はこのルールについて解説していくよ!
インフィールドフライは攻撃側のためのルール
まず、インフィールドフライというものを簡単に説明すると、「ある特定条件下」で「内野フライ」が上がった場合「審判の宣告」により、打球の捕球の成否に関わらず「バッターがアウト」になるルールだよ。
じゃあ、晴香ちゃんに質問だけど、このインフィールドフライというルールは、攻撃側と守備側どちらのためのルールだと思う?
言い方は正しいかどうかは分からないですけど、仮に野手がエラーをしてもアウトになるんですから、守備側が得をするルールなんじゃないですか?
ブッブー!残念!!このインフィールドフライというルールは実は攻撃側のために考えられたルールなんだよ。
えっ!どうしてですか⁉
じゃあ、それをこれから説明していくよ。
インフィールドフライは「ゲッツー」を防ぐためのルール
さっき、晴香ちゃんは「どういうケースにインフィールドフライになるのかよくわからない」って言ってたけど、この解説を聞けばインフィールドフライになるのはどういう場面かがわかると思うから、よく聞いておいてね。
わかりました。
まず、こういうケースを頭に描いてほしいんだけど、ノーアウトでランナーが一、二塁の場面で打者が高々とサードフライを打ちあげました。もし、晴香ちゃんがサードを守っていたらどういう行動をとるかな?
えーっと、
………
………
………
あっ!わざとワンバウンドさせてから捕ればいいんだ!!
ほう、それはどうして?
ワンバウンドさせてから捕って、サードベースを踏んでワンアウト、でボールをセカンドに送ってツーアウト。普通にキャッチしたらワンアウト1塁2塁になるところを、これでツーアウト1塁のケースが作れます。
そうだね。ノーアウト1塁2塁だと、フライの場合は一旦ランナーはそれぞれの塁に戻らなくてはいけない、いわゆる帰塁義務が発生するけど、ゴロのようにボールがグラウンドにバウンドした場合、ランナーはそれぞれ次の塁へ走らなければいけない、いわゆる進塁義務が発生するよね。
と、いうことはそのケースでフライが上がった場合、ランナーは野手がノーバウンドで捕ることを想定すると、自分の塁から動くことが出来ない。それを利用して野手は「わざと」ワンバウンドさせてから捕ることで、ダブルプレーを容易くとることが出来てしまうんだ。
でもそうすると攻撃側がめちゃくちゃ不利ですよね。
だから、インフィールドフライというルールがあるんだよ。
もし、フライが上がった瞬間に打者が「アウト」になれば、1塁ランナーと2塁ランナーは進塁義務がなくなるから、仮に打球がワンバウンドしたとしても、ダブルプレーになる心配はないよね。
なるほど!だから「インフィールドフライは攻撃側のためのルール」なんですね。
そういうことだね。そして、そう考えると「どういう場合にインフィールドフライが適用されるか?」ということもわかるよね。
えーっと。ゲッツーを簡単に取れないようにするためだから、ツーアウトでは適用されないですよね。
それと、「二人のランナーが次の塁に進まなきゃいけない」っていう状況も必要ですから、ランナーが一塁二塁か満塁の状況に限られますね。
大正解!その通りだよ。まとめると、
◆ノーアウト、もしくはワンアウトで
◆ランナー一塁二塁、もしくは満塁のケースで
◆内野フライが上がった場合に
インフィールドフライが宣告されるんだよ。
わかりました!
インフィールドフライが適用されないケース
さて、さっきは「インフィールドフライになる条件」を見てきたけれど、次は「インフィールドフライになる条件は満たしているが、インフィールドフライの適用を受けないケース」を紹介するね。
うっ!ただでさえ適用条件がややこしいのに、なんかさらにこんがらがりそうですね。
そこまで難しく考えなくても大丈夫。適用されないのはシンプルに「ライナー」と「バントの小フライ」のふたつと覚えておけばいいよ。
そのふたつでいいんですか?
そう、だからノーアウト一塁二塁のケースでバントで小フライが上がった時、わざとワンバウンドさせてから捕るという頭脳プレーをする選手もいるよね。
なるほど。そうするとダブルプレーどころか、あわよくばトリプルプレーも狙えますもんね。
ところで、インフィールドフライが宣告されて、仮にファールになったらどうなるんですか?
いい質問だね。フェアかファウルか微妙なあたりの場合、審判は「インフィールドフライイフフェア」という判定をするんだ。
つまり、ボールがフェアゾーンに落ちたらインフィールドフライでバッターはアウトだけど、ファウルゾーンに落ちたら普通にファウルとして試合が続くよ。
もちろん、どちらの場合も野手がノーバウンドで捕球したらアウトだけどね。
まとめ
じゃあ晴香ちゃんに確認のクイズを出すよ。次のケースの内、インフィールドフライが適用されるのはどのケースでしょう。適用される場合は〇、そうでない場合は✕で答えてね。〇はひとつとは限らないよ。ただし、今回のケースでは全てフェアゾーンに飛んだフライと仮定してね。
1.ノーアウト一塁でバッターがバントした球を打ち上げた
2.ツーアウト満塁でバッターがショートフライを打ち上げた
3.ワンアウト一塁三塁でバッターがセカンドフライを打ち上げた
4.ノーアウト一塁二塁でバッターがファーストフライを打ち上げた
5.ワンアウト満塁でバッターがピッチャーフライを打ち上げた
1は、まずランナーが一塁にいるだけじゃインフィールドフライにはなりませんし、バントの場合はインフィールドフライも適用されませんから✕。
2は、ツーアウトだからインフィールドフライにはならないので✕。
3は、……、あれ一塁三塁の場合ってどうでしたっけ?
迷ったときは、「もし、そのケースでワンバウンドさせてから捕球した場合、ゲッツーが取られるかどうか、今より状況が悪くなるかどうか」で考えてみて。
えーっと、このケースだとフライを落とした場合、三塁ランナーは動く必要がなくて、一塁ランナーはセカンドに行く必要があるから、悪くても一塁三塁がキープできますね。ということは✕ですね。
そう。大正解!!
残りの4はノーアウト一塁二塁、5はワンアウト満塁で両方ともインフィールドフライの条件を満たすので〇ですね。
素晴らしい!全問正解だよ!!これで晴香ちゃんもドヤ顔でインフィールドフライの解説が出来るね。