笑う門には……~マチカネフクキタル~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。
今日は「ウマ娘」に登場する名馬を紹介していくよ。
今日はどの馬を紹介してくれるんですか?
今日紹介するのは
マチカネフクキタル
だよ。
ふふふ。可笑しな名前ですね。
そうだね。この馬は俗にいう「珍名」に属する馬だけど、その実力は決して色物感はなかったよ。
今日はこの馬を、「俺っちがウマ娘のプロデューサーならどういうキャラ付けをするか」という事にポイントを置きながら語っていきたいと思うよ。
何となく炎上しそうで怖いんですが……。
そっ、そんなことは、なっ、ないと思うよ。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ビビってるじゃないですか!!
で、そのキャラ付けってどんなものなんですか?
そうだね。
◆やる気になったら猪突猛進止まらない!!
◆ムチに鋭く反応するMっ子!!
◆ネイルにこだわるおしゃれさん!!
ってところかな。
……、ひとつ炎上しかねない不穏なワードがありますが……。
だっ、だっ、大丈夫だよ!きっと!!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
やっぱり震えてるじゃないですか!!
やる気になったら猪突猛進止まらない!!
マチカネフクキタルと言えば、「典型的な上がり馬」という特徴がまず挙げられるよ。
館山さん、念のため「上がり馬」の説明をお願いします。
OK。上がり馬って言うのは、それまでパッとした成績をおさめていなかった馬が、急激に力をつけて一気に条件戦からOP、重賞果てはG1に勝つほどの実力をつけていく馬のことで、400万クラス(現在の1勝クラス)から6連勝で天皇賞春を勝ち、その後8まで連勝を伸ばしたタマモクロスが代表例。
このマチカネフクキタルも900万(現在の2勝クラス)から神戸新聞杯、(当時は菊花賞トライアルだった)京都新聞杯、菊花賞と4連勝でクラシックホースにまで昇りつめた典型的な上がり馬だよ。
だから、「やる気になったら猪突猛進止まらない」なんですね。
そう。特に圧巻なのが神戸新聞杯。残り200mで5馬身くらいのセーフティーリードをつけていた、翌年大躍進を遂げる伝説の逃げ馬サイレンススズカを、サイレンススズカの上村騎手が勝利を確信し「負担をかけずに勝とう」と思って最後流したことも一因ではあるが、あっという間に差し切って、逆に1馬身1/4差を差をつけて勝ったこのレースは、追い込みが決まったレースの中でもトップクラスの衝撃だと思うよ。
※youtubeの映像は関西テレビ版しかなかったので、各自探してください。<(_ _)>
ムチに鋭く反応するMっ子!!
さぁ、問題のこの設定ですが……。
これは菊花賞のレースぶりだね。
当時マチカネフクキタルは、菊花賞トライアルの神戸新聞杯、京都新聞杯を連勝し、勢いに乗って菊花賞へ向かった。
しかし、前哨戦を2つ勝ったにもかかわらずマチカネフクキタルは3番人気。その原因は父クリスタルグリッターズ、母父トウショウボーイという血統。明らかに「中距離まで」というイメージの血統で「3000mは長い」と判断されたわけだ。
マチカネフクキタルは道中内でじーーっと脚を溜めると、直線馬場の真ん中から「豪腕」と評された鞍上の必死の追い、激しいムチに応えるように、ぐんぐん伸びて差し切り勝ち。距離不安をあざ笑うかのように、クラシックホースの栄誉を手に入れたんだ。
確かに激しいムチにに反応するように伸びていますが、それにしても「マゾ」呼ばわりするのはどうかと思いますよ?
はぁ?マゾ?どういう事?
だって、タイトルにもあるように「Mっ子」って……。
いやいやいやいや!その「M」は「マゾ」じゃなくて、
南井克己のM
に決まってるだろ!!あの派手なアクションは南井騎手の真骨頂じゃないか!!
そんなもんわかるかーい!!(゚Д゚)ノ
と言うか「ウマ娘」に南井さん出てこないでしょうに……。
ネイルにこだわるおしゃれさん
菊花賞を勝った後のマチカネフクキタルなんだけど、決して順風満帆な道のりではなかったんだ。
と言いますと?
裂蹄(※)など蹄の病気に悩まされ続けて思うように調整できなかったり、レースに出られなかったりしたんだ。
※裂蹄…蹄病の一種で、蹄壁が割れ亀裂が入ったものをいう。(JRA用語辞典より)
それもあって菊花賞の後は1勝もできないままに引退してしまったんだ。
そうだったんですか……。
だから、もし俺っちがウマ娘のキャラクターをつけることが出来るなら、この馬をモデルにした娘には、爪の手入れを怠らない、ネイルにこだわりを持つ娘にしてあげたいなと思ったんだ。
なんかやっとまともなキャラ付けの話になりましたね。
やっととはどういうこっちゃ!!(゚Д゚)ノ
おまけ~同期のアイツ~
そう言えば晴香ちゃん?「マチカネフクキタル」という馬名を聞いて何か引っかかることはない?
そりゃあ、「マチカネフクキタル」がいるんなら「マチカネワラウカド」もいるのかなってことですけど……、さすがにいないですよね。
それがいるんだよ。
マジですか!!
マチカネワラウカドはマチカネフクキタルと同期の1994年生まれで、主にダート路線で活躍し、交流競走を含めて重賞を3勝した実力馬だよ。
そうだったんですね。
実はこれ面白いことがあって、マチカネワラウカドはさっきも言った通り重賞を3勝してるんだけど、そのうちの1勝が当時交流競走だった「東海菊花賞」というレースだったんだ。
つまり、マチカネワラウカド、マチカネフクキタルはともに「菊花賞」と名の付くレースを勝っていることになる。
何かそれ面白いですね。
東海菊花賞は1996年から2000年までの5年間しか交流競走としてJRAから出走できなかったから、ある意味では奇跡的な確率だね。
こんな風に馬名は時として面白い偶然を引き起こすこともあるから、横文字のかっこいい馬名だけでなく、こういう洒落の効いた馬名のつけ方もあっていいと思うんだけどなぁ。