ペースを決め打ち穴を狙う~阪神ジュベナイルフィリーズ予想~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。日曜日の阪神メインは2歳牝馬の頂点を決める阪神ジュベナイルフィリーズです。
うーん。個人的にはあんまりテンションの上がらないレースだね。
いきなり辛気臭いこと言わないでください。このレースには「白毛馬初のG1制覇」の期待がかかるソダシも出走するんですよ。
確かにソダシは強いよ。ハイペースで消耗戦になった札幌2歳Sでも、ゆったりした流れの切れ味勝負になったアルテミスSでも結果を出しているからポテンシャルの高さをうかがわせる。
ただ、じゃあ「G1の1番人気で買いたいか」って聞かれるとまだ正直微妙なんだよねぇ~。勝つ可能性は高いけど、色気を捨てきれないくらいにはスキがあると思う。
じゃあ穴を狙えばいいじゃないですか。
それもねぇ~。アルテミスS2着のククナが出ていれば迷わず「買い」なんだけど、どうにも決定的に魅力的な穴馬が見当たらなくてねぇ~。一時はこのレース「見」も考えたよ。
「一時は」ってことは良い穴馬が見つかったんですか?
一応ね。それほど自信はないけど。
では、その穴馬について早速お話を伺っていきましょう。
過去5年時計&ラップタイム
2019年:レシステンシア:1.32.7 12.2-10.5-11.0-11.8-12.0-11.2-11.5-12.5(良) 45.5-47.2
2018年:ダノンファンタジー:1.34.1 12.2-10.7-11.9-12.2-12.1-11.0-11.8-12.2(良) 47.0-47.1
2017年:ラッキーライラック:1.34.3 12.4-11.3-11.6-12.4-12.2-11.9-11.0-11.5(良) 47.7-46.6
2016年:ソウルスターリング:1.34.0 12.4-11.0-11.3-12.0-12.1-11.5-11.5-12.2(良) 46.7-47.3
2015年:メジャーエンブレム:1.34.5 12.5-10.9-11.4-12.1-11.8-11.7-11.5-12.6(良) 46.9-47.6
☆傾向
①レースのパターンは「前傾」と「後傾」の2種類に分かれる
ここ5年の傾向としては、テンの3F目より速いラップが後半3Fに出てこない「前傾」の年(15年、16年、19年)と、テンの3F目より速いラップが後半3Fに出てくる「後傾」の年(17年、18年)の2種類に分けることが出来る。
前傾の年の大きな特徴は15年3着ブランボヌール、16年3着レーヌミノル、19年1着レシステンシアのように「マイル以上の距離に出走経験がない馬」でも上位に来れると言う点。逆に、後傾の年はマイル以上の距離で勝利経験がある馬しか馬券圏内に来ていなかった。
そして、前傾ラップの年にはもうひとつ大きな特徴が………(後述)。
穴を狙うならペースは「決めつけ」で良い。
ではその「極めつけの穴馬」と言うのを教えてください。
そこまでは言ってない!
ずばり、
5サルビア
だ!!
その理由は?
まず傾向で述べた「前傾」「後傾」の話なんだけど、もうこれは決めつけて「前傾」と言う事にした。
その決めつけの根拠は?
ない!
ないんかい( `ー´)ノ。そんないい加減なことでいいんですか?
人気馬を狙うならともかく、狙うのは穴馬だからね。ある程度展開を決め打ちしてハマった時の高配当を狙うのも時には必要だよ。こうなったら「後傾」になったらごめんなさいだね。
そんなんでいいんですかねぇ?
そんなんでいいんだよ。
でその「前傾」になった時に(1600m以上の出走経験が無いような)短距離馬が来るって言う理屈がわからないんですが……。前傾と言う事はハイペースなわけでしょ?ハイペースならスタミナが重要になって長い距離を使ってきた馬が有利になりそうな気がするんですが?
2歳戦の1600m以上のレースなんて、各馬折り合い重視のレースに徹してスローペースになることが多いから必要とされる能力は勝負所でスッと反応できる加速力や最高速。
対して1400m以下のレースになるとある程度流れて一息で行けるレースも多くなってくるから必要とされる能力は消耗戦に対応できる耐久力。ペースが緩まないレースになった時にこの「耐久力」が生かせるから1400m以下を使ってきた馬が好成績を残すんじゃないかな?ペース慣れもしているだろうし、この時期は距離適性も手探り状態だしね。
なるほど。で「傾向」のところで「前傾ラップの年には大きな特徴がある」と書かれていたんですが、その特徴とは何でしょう?
それは上位入線馬の血統を見れば明らか、
2015年1着メジャーエンブレム(父ダイワメジャー)
2016年3着レーヌミノル(父ダイワメジャー)
2019年1着レシステンシア(父ダイワメジャー)
あっ!
そう!ダイワメジャー産駒の相性がとにかく良いんだ!
そしてこれは阪神ジュベナイルフィリーズに限ったことではなくて、桜花賞にも同じことが言える。
2015年以降の桜花賞で「傾向」で述べた条件を満たす前傾のレースは2017年(12.7-10.9-11.1-11.8-11.8-11.5-11.9-12.8)と2020年(12.4-11.2-11.3-11.6-11.5-11.7-12.6-13.8)の2回なんだけどいずれもダイワメジャー産駒が連対してる(2017年=1着レーヌミノル、2020年2着=レシステンシア)。それ以前にも2013年の桜花賞(ラップ=12.4-11.0-11.4-12.1-12.0-11.9-11.5-12.7)で14番人気のダイワメジャー産駒プリンセスジャックが3着に来ているし、「前傾ラップの阪神マイル牝馬G1はダイワメジャー産駒を買え」は格言にしても良いと思う。
どういう理由なんでしょうね?
ダイワメジャーは現役時代から「切れ味を生かす」と言うよりは並んでからの勝負強さやハイペースで先行してもバテない耐久力を武器に勝ってきた馬。産駒にもその特徴が強く表れており、産駒にもカレンブラックヒルやコパノリチャード、メジャーエンブレムにレシステンシアと耐久力を生かすタイプが多い。その強さを生かしやすい条件・ペースなんだと思う。
また、サルビアの推し要素としてさらに付け加えるならば、サルビアの血統構成はアドマイヤマーズ、メジャーエンブレム、レシステンシアなど近年のダイワメジャー産駒の成功例に多い「母系にサドラーズウェルズ系を含む馬」と言う条件にも当てはまる。血統だけなら激推しして良いレベルの馬だと思うよ。
とは言え、個人的には「軸はこの馬で」って言うほどの自信はなくて、もし参考にしても良いと言う奇特な方がおられたら「ヒモに入れてみよか」くらいの感覚でお願いします<(_ _)>。
相手候補も血統から
相手はどの馬を狙いましょう?
ペースをある程度決め打ちした以上、2番手以降の馬も自ずと決まってくる。2015年、2016年、2019年の阪神ジュベナイルフィリーズではサンデーサイレンス系×グレイソヴリン系の配合を持つ馬が好調。
- 2015年2着ウインファビュラス(父ステイゴールド×母父アドマイヤコジーン)
- 2016年2着リスグラシュー(父ハーツクライ=父サンデーサイレンス×母父トニービン)
- 2019年3着クラヴァシュドール(父ハーツクライ=父サンデーサイレンス×母父トニービン)
今回のメンバーでこれにぴったり該当するのは父ディープインパクト×母父Not For Saleの7サトノレイナスのみ。近い所では父のエイシンヒカリが父ディープインパクト×母母父Caroと言う血統の15エイシンヒテンあたり。この2頭を相手中心に据えたいね。
印
◎5サルビア
〇7サトノレイナス
▲15エイシンヒテン
△16ソダシ
△212オパールムーン
△318メイケイエール