これこそ秋華賞~秋華賞レース回顧~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。
今日は早速ではあるけれど、秋華賞のレース回顧をやっていくよ。
レース回顧ブログは久しぶりですね。何か心境に変化でもあったんですか?
実は最近相互フォローになった方がレース回顧のブログがあったら読みたいと仰っていて、自分でも回顧を文字に起こした方が今後に生かせると思ったからだよ。
へぇ~、珍しい。
何が?
館山さんが人のために何かやるなんて。
………、晴香ちゃんは俺っちのことをどんなヤツだと思ってるの?
どうしてもネックになった「+20キロ」
それにしても秋華賞は痛恨のレースだったよ。
と言いますと?
実は秋華賞の予想ブログを書いている時に、◎~▲の3頭の推しポイントを書いている時よりも、勝ったクロノジェネシスの推しポイントを書いてる時の方がしっくり来たんだよね。「あれ、こいつ本命にした方が良いんじゃないか」って。
じゃあ何で本命変えなかったんですか?
他の人の見解とか見てみるとクロノジェネシスは追いきりでも明らかに太く見せ仕上がり途上という意見が大半だったんだよ。実際馬体重が発表されると「+20キロ」。これはさすがに本命にはできないと思ったんだ。あぁ~人の言うことなんか信じるんじゃなかったよ。
それでこそ館山さんです!すぐ他人様のせいにする!
ほっとけ!( `ー´)ノ
まぁ、それは冗談として、競馬に関してはあまり他人様の意見を聞きすぎるのは良くないこともあるから気を付けた方が良いね。
レース自体は好位から抜け出す横綱相撲での完勝でした。仕上がり途上という中でこの勝ち方をしたことでエリザベス女王杯に向けての期待も高まっています。
個人的にはそう甘くないと思うよ。
どのあたりがですか?
まず、今回の「+20キロ」が本当に太め残りなのかがわからない。実は適性体重だったって事もあり得る話だからね。あと、太め残りだったとしても、それであれだけの走りをした「反動」が出るかもしれない。「+20キロ」で勝ったからと言って、「次はさらに良くなる」と決めてかかるのは危険だと思うよ。
なるほど。「余裕残し」で勝ったことが、必ずしもプラスに働くわけじゃないという事ですね。
あと、レースの質的にも秋華賞とエリザベス女王杯は微妙に違う気がするんだよね。
「レースの質」ですか?
うん。秋華賞は前半から淀みのない流れでレースが進む緩急のそれほどないレースになりやすく今回も3コーナーから4コーナーで緩んでいるとはいえ概ねそんな感じ。
大してエリザベス女王杯は前半はそれほど速くなくて、3コーナーから4コーナーから一気に速くなる緩急への対応が問われるレースになることが多くて、上がりも11秒台が数ハロンは出るレースになる。
今回のレースで上がりに12秒台は出ていないしエリザベス女王杯で求められる適性とマッチするとは思えない。また、これだけ上がりがかかってるってこと消耗が激しい可能性もある。
という事はエリザベス女王杯では消しという事ですか?
いや、まだ断定はできないけど……、
そこまで言っといて言葉を濁すなんて男らしくないですよ!
それはそうなんだけど、エリザベス女王杯の傾向をしっかり確認してからでないとね。でも個人的には、適性の違うレースを疲労も残るであろう状態で勝てるとしたら、来年はディアドラ級の飛躍も期待できると思うよ。
ダノンファンタジーは適性で合わなかった
一方、人気になっていたダノンファンタジーは8着と敗れてしまいました。
トライアルで強い勝ち方はしたけれど、その時と全然違う競馬になったからね。
やはり前傾ラップがこたえましたか?
そうだね。その上、前日から雨が降ってその影響が多少なりとも残ったことで上がりがかかる消耗戦になったのはこの馬にはマイナスだったと思うよ。個人的にはこの負けは想定内。
この馬の今後はどうでしょうか?
正直牝馬路線でこういう適性が必要になることって少ないからね、ヴィクトリアマイルとかでも耐久力もいるけどある程度速い上がりが必要になるし。
だから、この馬の適性に合ったレース、例えばヴィクトリアマイルなんかは耐久力もそれなりに必要で上がりも速くなるから合うと思う。これで「春の目標は大阪杯」とか言われたら、さすがに苦笑いするけど。
仮にエリザベス女王杯に出てくればどうですか?
スローで極端な上がり勝負になればチャンスはなくはないと思うけど……、少なくても重い印は打たないかな。入れるとしても3連系馬券のヒモくらいかな。
騎手の意地を見た面白いG1
その他の馬についてはいかがでしたか?
カレンブーケドールは正直イマイチ適性をつかめないけど上がり4F45秒台で勝ったことがあるから、耐久力勝負だけでなく上がりの速い緩急のある競馬でも対応できると思うからエリザベス女王杯でも買いたいタイプ。
3着のシゲルピンクダイヤはいかがですか?
正直、適性がつかみづらい馬だよ。淀みない流れの1600~2000mがベストというのは察しがつくけどダッシュ力や耐久力が問われる前傾ラップ(タイムが前半>後半のラップ)がいいのか、後傾ラップ(タイムが前半<後半のラップ)がいいのかが微妙な所だね。
狙い所としてはどのあたりになりますか?
血統的には前傾ラップの方が向きそうな気がする。ただ、器用にどちらでも走れちゃう分勝ち切る条件がイメージしづらいかな。強い相手にも善戦するけど、格下にも取りこぼしそうな感じ。
なるほど、2着~5着くらいが多そうなイメージという事ですかね。
そういう事だね。これは4着のシャドウディーヴァにも言えてこの馬はハーツクライっぽいというか、出せる最高速度ではディープに負けるけど最高速度を長い間持続できる能力では勝っているというイメージの典型例のような気がする。
よく「勝ち身に遅い」と言われるタイプですね。
そうそう。こういうタイプはクラスが上がってペースが上がると極端な上がり勝負にならない分長くいい脚が使えていい勝負するんだけど、クラスが下がるとペースも落ちるから最高速度の速い馬にやられるイメージ。だから、次走クラスが下がったからと言って頭で買うのは危険なタイプだと思う。
ただ、こういうタイプ、特にハーツクライの子は勢いがついたらポンポンと勝ち進むことも多いから勢いに乗ったら怖いよ。今年はともかく来年のエリザベス女王杯あたりで面白いと思う。
あと、5着のビーチサンバについては騎手の乗り方に驚いたかな。
乗り方ですか?
今まで福永祐一騎手と言うと、レースで安全策を取りたがると言うか「これまでの馬の力を出し切る」というタイプのジョッキーというのが俺っちの認識だった。でもワグネリアンでダービーを勝って徐々に位置を取ったり「その馬の新しい面を引き出す」という競馬が出来るようになってきてる気がするんだ。
今回のビーチサンバも、俺っちの中ではこれまでスローの上がり勝負専門というイメージだったんだけど、先行して厳しい流れを作って5着という新しい面を見せてくれた。これで今後のこの馬の幅が広がったと思うよ。
館山さんにももっと予想の幅を広げてもらいたいですね。
やかましわ!( `ー´)ノ
あと、今回の秋華賞では直線でスペースを確保しようとするカレンブーケドールの津村騎手とそれにフタをしようとするクロノジェネシスの熾烈な争いも面白かったよ。
両者制裁を食らったから褒められたことではないんだろうけど、本音を言えばG1ならこれくらい鎬を削る感じで乗ってほしいと思うから、個人的には非常に見応えを感じたレースだったよ。
来年以降の秋華賞に向けて
では予想自体の振り返りもしていきましょう。
レース前館山さんは秋華賞の好走条件としてこの2つをあげられていました。
①テンの2F目から4F以上の11秒台持続or2000m以上の距離で前半1000m60秒切るレースで勝利かオープンで2着以内経験あり=過去5年の連対馬10頭中7頭が該当
②コーナーを4回以上回るコースで勝利orオープンで2着以内経験あり=過去5年の連対馬10頭中9頭が該当
1着のクロノジェネシスは②に該当、2着のカレンブーケドールは①、②両方に該当していました。
クロノジェネシスは該当しなかったとはいえ①の条件を満たすオークスで3着。G1なら3着でもOKってことにすればいいと思うよ。
また、レース前館山さんはクロノジェネシスについてこのように仰っています。
クロノジェネシスは(中略)父であるバゴはブラッシンググルーム系×ヌレイエフ系という血統なんだけど、この配合は15年優勝馬ミッキークイーンの母父Gold Away、16年優勝馬ヴィブロスの母母ハルーワソングと父母逆になっているとはいえ同じ配合パターン。血統中にヌレイエフが含まれる馬は4連勝中だしこの馬を本命にすることも考えなくちゃいけないなと思う。
「ヌレイエフ系との相性の良さ」は来年以降もっとプッシュしてもいいかなとは思った。特にヌレイエフ系×ブラッシンググルーム系は秋華賞好走の黄金パターンとして登録したい。これに当てはまる馬が出てきたら、家宝を質に入れてでも買いなさいと言いたい。(笑)
言うまでもないですが、馬券は自己責任でお願いします。
短評
1着クロノジェンシス
◆強い勝ち方だがエリザベス女王杯につながるかどうかは疑問符
◆エリザベス女王杯にも勝てればディアドラ級の活躍も
2着カレンブーケドール
◆こちらも耐久力勝負は良さそう
◆上がり4F45秒台で勝ったことがあり、上がりが重要になってくるエリザベス女王杯では勝ち馬を逆転できる
3着シゲルピンクダイヤ
◆1600m~2000mならどんな条件でも安定して走れそう
◆その分その条件が「得意」な馬に負けることも多そうで惜敗がかさむタイプに見える
4着シャドウディーヴァ
◆厳しい流れになればなるほど良さそうなハーツクライ
◆自己条件で人気になってコロッと負けそう
◆勢いに乗れば格負けもしなさそうで大物食いもあり得る
◆やや小粒だがリスグラシューに近いイメージ
5着ビーチサンバ
◆これまでのスロー上がり勝負専門のイメージは払拭
◆耐久力を示して今後マイル路線で楽しみな存在
◆コーナーリングも上手かったのでベストは中山マイルか
8着ダノンファンタジー
◆「コーナー4つ」「上がりがかかるレース」「前傾ラップ」この中から2つ以上該当するレースだと危ない
◆と言っても今後この結果を踏まえて「2000m以上を中心に使います」とはならないと思うので今後はそんなに大崩れはないと思う。
◆秋華賞に出走したメンバーの中では来年のヴィクトリアマイルに一番適性がありそうな最有力候補
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