桜花賞の馬連は1点で決まり!!~チューリップ賞回顧~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。本日のブログでは土曜日に行われたチューリップ賞の回顧をお願いしたいと思います。
時計&ラップタイム&総評
勝ち時計:1.33.3 ラップタイム:12.2-11.2-11.7-12.0-12.2-11.3-10.9-11.8 前半4F-後半4F 47.1-46.2
スタートをポンと出た2歳女王レシステンシアがハナを獲る形。戦前は競りかけると予想されたスマイルカナが手綱を引いて抑える形をとったので、レシステンシアは単騎での逃げ。半マイル45秒台と飛ばして逃げた阪神ジュベナイルフィリーズとは異なり、この日は馬群をひきつけるレースを試みる。
直線レシステンシアは後続を引き離しにかかるも、4コーナー入り口でさっと後続を離した阪神ジュベナイルフィリーズの再現ならず、好位につけていたマルターズディオサとクラヴァシュドールに残り200mで並ばれる。
そこからは2頭の一騎打ちになり、最後はマルターズディオサがクラヴァシュドールをハナ差しのぎ切り初重賞制覇を飾った。
レシステンシアは前哨戦らしい「意味のある敗戦」
2歳女王でこのレースも単勝1.4倍の支持を集めていたレシステンシアは3着に敗れました。館山さんはこの敗戦をどのように見られますか?
全然問題ないと思うよ。いかにも「前哨戦」って感じだったしね。
と言いますと。
阪神ジュベナイルフィリーズでのレシステンシアのレースぶりは「ハイペースで逃げて敵の切れ味を削ぎ、自身の耐久力を生かす競馬」をして5馬身差の圧勝を飾った。逆に言えば「耐久力」は他の馬より抜きんでいることはわかったわけだ。
で、今回のレースでは敢えて控えた(スローに落とした)ことで「切れ味を問われるレースをするとどうなるか」と言うのがわかった。結果、「切れ味ではマルターズディオサやクラヴァシュドールに劣る」と言うのが見えてきた。
そうなるとあとは簡単、桜花賞は「ハイペースで逃げて耐久力を生かす競馬をする」これだけでいい。選択肢が減った分、迷いもなくなるから自分の力を100%出し切れる可能性はかなり高くなったよ。なまじこのレースでも結果出しちゃうと「スローに落としても良くね?」って本番で迷いが生じかねないしね。
という事はこのレースは桜花賞に向けてマイナスにはならないという事ですか?
そうだね。むしろ馬券的には人気も落ちるし、鞍上もやることが絞られて腹をくくって乗りやすくなるだろうから、なんならプラスの要素まであるくらいだよ。
これまで俺っちは「桜花賞の本命はデアリングタクトで決まり!!」って言ってきたけど、対抗もレシステンシアで決心がついた。馬連はデアリングタクトとレシステンシアの1点で構わないと思ってるよ。
マルターズディオサは欠点が無さそうでコンスタントに力を発揮できる
勝ったマルターズディオサについてはいかがですか?
この馬は中山でも勝ってるし、阪神JFでもハイペースを好位から2着に来ているし、今回の切れ味を要する流れでもきっちり結果を出しているしで、本当に欠点がない馬だなと。
本質的にはハイペースで耐久力を生かすタイプかスパート後の切れ味で勝負するタイプかどちらなんでしょう?
うーん。血統の字面だけ見ると後者っぽいけど……、キズナはまだ産駒デビューしてから1年経ってないから断言はできないかな。
クラシックではどうでしょうか?
うーん。3連複の相手として印はつけると思うけど……、ってところだね。欠点がない分デアリングタクトやレシステンシアのような図抜けたインパクトは感じないかな。
2着のクラヴァシュドールはいかがでしょう?
2戦連続対マルターズディオサについてはハナ差負けてるわけだけど、今回に関してはともかくとして、前走はマルターズディオサがハイペースを先行して結果を出しているのに対し、こちらは差しての好走なので、内容的にはマルターズディオサの方が濃いかな。互角かやや劣るというイメージで、「2頭の取捨で迷ったらマルターズディオサの方をチョイスする」くらいの差だと思う。
正直物足りない走りだったウーマンズハート
館山さんが▲に推されていたウーマンズハートについてはどうでしょう?
馬券圏内に絡んでくる感じじゃなかったし、正直物足りない競馬だったってのは事実だね。上位3頭についてはこれで阪神ジュベナイルフィリーズに続いての連敗。どちらもペースが異なるし、マルターズディアナ、クラヴァシュドール、レシステンシアとは勝負付けついたかなという気もする。
今回は10キロ減の馬体重でしたがその辺りが響いた可能性はあるのでしょうか?
それも十分にあるだろうけど、そうだとしたらしたで立て直すのに骨を折りそうだよね。いずれにしても桜花賞で印をつけるかって聞かれたら、買い控えたいかな。
あとこのメンバーでは賞金的にスマイルカナも桜花賞への出走が可能ですが、いかがでしょう。
今回はあえて控える形をとったけど、行きっぷりや直線の伸び方を見ているとこの馬も耐久力を生かす、具体的に言うとハイペースでも先行する競馬の方があっている気がする。
ただ、この馬の場合一番のストロングポイントは「コーナー出口の加速の良さ」だと思うんだよねぇ~。だから、阪神外回りのコースはちょっと適性からずれると思うし、桜花賞でと言う意味ではあんまり食指は動かない。
まとめ
1着 マルターズディオサ
◆今のところ欠点らしい欠点が見当たらず、どんなコース・展開でもこなす対応力を感じる。
◆スローペースならともかく、ハイペースならレシステンシア優勢は変わらず。桜花賞でも3連複の相手には入れたい馬。
2着 クラヴァシュドール
◆この馬も比較的欠点を感じさせない馬。
◆現状、今回の上位3頭の比較で言うと、ハイペースならレシステンシア>マルターズディオサ>クラヴァシュドール、スローペースならマルターズディオサ≧クラヴァシュドール>レシステンシアのイメージ。ハイペースだと明確にマルターズディオサの方が上だと思う。
3着 レシステンシア
◆「スローペースの加速力、最高速比べでは分が悪い」とわかったのが最大の収穫。
◆これで本番は腹をくくって「ペースを緩めない逃げ」の手に出れるので、個人的には桜花賞については「不安」より「期待」の方が大きくなった。
◆桜花賞、馬連ならデアリングタクトとこの馬の1点で良い。
6着 ウーマンズハート
◆上位3頭にはこれで2連敗。ペースが異なるレースでの連敗なので、正直「力の差」を感じさせる内容。
◆馬体減も本番を見据えるとマイナス材料。増えるのは良いが、減らすのを1カ月そこらで持ち直すのはなかなか難しい。
◆立て直しに成功したとしても、能力は上位3頭とこの馬に贔屓目をもって見積もっても互角だし、有利になるわけではないんだよなぁ~。ちょっと桜花賞では狙いにくくなった。
7着 スマイルカナ
◆この馬もレシステンシアと同じように「控える競馬」を試したものの結果は出ず。
◆この馬も本番に向けて迷いはなくなったが……、この馬の最大の長所は「コーナー出口で瞬時に加速できる所」だと思うので、直線の長い阪神外回りコースではあまり食指が動かない。