館山、春の「前が壁」祭り~3/7・8回顧~
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。今日は3月7日、8日のレースから館山さんが気になった馬をピックアップしていきます。
土曜 阪神5R 3歳未勝利 1着 スズカキング
このレースで語りたいのはラップタイムの美しさ。
12.4-11.3-12.3-12.4-12.4-12.2-12.0-11.7-11.5-12.1
というペースでの逃げきり。前半は常に一定のペースを刻みつつ徐々にペースを上げ行く様が見てとれる武豊騎手の真骨頂ともいえる騎乗ぶり!さすが生ける伝説と言ったところだよ。
ただ、このレースが出来るのもスズカキングの高い耐久力があってこそのもの。勝ちタイムの2.00.3は同日に行われた古馬3勝クラスのレースでも3着に相当する優秀な時計。
「切れ味」はさほど感じさせないけれど、(それなりに淀みない流れの)一定速度でずっと走り続けることが出来るという点では、2017年の皐月賞馬アルアインや2019年のダービー馬ロジャーバローズとイメージがダブる。
基本的には将来小回り2000mの重賞で狙いたい馬だけど、去年のダービーのような展開になれば、クラシックでもあっと言わせることがあっても不思議じゃない馬だと思うよ。
土曜 阪神6R 3歳1勝クラス 1着 ギルデッドミラー
タイムで言えばこちらも優秀で、勝ちタイムが1.20.6。
開催時期が若干異なるとはいえ、重賞のフィリーズデビュー(報知杯4歳牝馬特別だった時期含む)でも、確認が取れた1986年以降で勝ちタイムが1分20秒台になった年は皆無。
ラップタイムも7F中12秒を切ったのが6Fあり、全体的に速いラップで、極端なハイペースによってハマっただけというラップでないことは明らか。優秀な耐久力を示していると言える。
レース自体も道中は後方からレースを進めながら4コーナーで捲って先団にとりつくと、直線突き抜けて最後は手綱を緩める余裕まである完勝。
ラップ的にベスト距離が1400mっぽいのがG1を見据える上では不安になるけど、ポテンシャルは相当高いと思うよ。
さて、ここからは特別?企画。
タテヤマ春の「前が壁」祭り
だよ。
………。何ですか?それ?
先週の競馬はなぜか俺っちが重い印を打ってる馬に限ってやたらと直線で前が詰まったり、進路がなかったりで悔しい思いをしたんだ。
でも、それらの馬は間違いなく力を持った馬だから次走以降巻き返す可能性は非常に高い。着順がイマイチな分人気も落ちるだろうし、馬券的妙味もあるし愚痴りがてらこれらの馬を紹介していきたいと思うよ。
日曜 中京10R 昇竜S 6着 ジゲン
まずは昇竜Sの◎ジゲン。俺っちの「前が壁」地獄の始まり。
この馬は2勝クラスを勝った時のラップタイムが12.3-10.8-11.3-11.8-12.4-12.4-12.9と12.5を切るラップを6F続けている優秀なものだったので本命にしたんだけど……。
スタートで少し寄られて後方からのレースになって、これがまず誤算だったんだけど、直線向いた時の手応え自体はすごく良かったんだ。
だけど、でも直線はプロヴィデンス(8着)とコパシーナ(9着)のすぐ後ろについてしまったがために全く前が開かず、残り200mになってからやっと3頭分くらい外に出して末脚を伸ばしたんだけど時すでに遅し。6着が精いっぱいだった。
明らかに力を出し切れていない敗戦で予想する時はこのレースの着順はノーカンでいい。次走改めて狙いたい馬だね。
日曜 阪神10R 播磨S 7着 エルモンストロ
続いて播磨Sのエルモンストロ。この馬は前走12.3-11.0-11.5-11.9-12.1-12.2-12.3と12.5を切るラップが7F続く優秀なもの。しかもラスト3Fほとんど減速のないラップを差し切ってるわけだから価値は高い。
昇級でも通用すると踏んで〇をつけた。〇と言っても買い方が◎〇▲の馬連BOXと◎〇▲-◎〇▲-◎〇▲△✕の3連複フォーメーションだから、実質◎と同評価だった。
レースは好スタートから道中3列目をキープ。これ自体はこの馬のいつもの競馬だから想定内。
問題は直線。外に出そうとしたらペイシャネガノ(8着)に寄られ、内に行こうとしたらメイショウサチシオ(9着)に寄られで結局内と外を行ったり来たりする形に。これぞ福永の真骨頂。14キロ増でやや反応が鈍い所もあったんだけど、こちらも馬の力を100%出し切ったとは言えないような敗戦で、こちらも今回の敗戦はノーカンで構わない。
日曜 阪神12R 古馬2勝クラス 3着 ストロングライン
俺っちの「前が壁」祭りの最後を飾ったのはこの馬。
ここまでことごとく「前が壁」になると、騎手じゃなくて俺っちの「負のパワー」が影響してるんじゃないかと思ったよ。
安心してください。館山さんには正の力だろうが負の力だろうが、そんな大層な力あるわけありませんから。
………。それは褒めてるのかい?貶しているのかい?
まぁいいや。ストロングラインについては未勝利戦で12.7-11.7と言う1秒の加速ラップを勝った時からずっと追い続けている馬。この日も当然のごとく◎を打った。
レースは縦長の展開を中断につけると、4コーナーでは逃げ馬の直後につけて前を射程圏内に置いた。そこまで良かったんだけど……、
直線は前も内も外も完全に抜け出す場所がなくて、ビッグアーサーと福永騎手の時と同じように実況に「前が壁」と言われる始末。残り100mあたりでやっと内に進路をとるとじわじわと差を詰めたけど時すでに遅し。
たらればになるけど直線スムーズな進路がとれていたら、あるいは勝っていたかもと思わせる伸びを見せていただけに残念な内容だったね。もちろんこの馬も次走で評価を落とす必要はないよ。