有馬記念の出走馬紹介④
こんちわ~す。館山速人で~す。
アシスタントの大澄晴香です。いよいよ有馬記念の出走馬紹介も最終回ですね。
最終回の今日は5頭の紹介だよ。
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ファン投票18位 アエロリット
馬名の意味由来:フランス語で「隕石」
アエロリットは5歳の牝馬。一昨年の3歳マイルG1NHKマイルカップを制するなど芝1600mのレースではG1・1勝2着2回の好成績をおさめている。引退レースとなる今回は過去最長の2500mのレースに初参戦。未知の距離でどんな走りをするか注目される。
☆長所
この馬の最大の魅力は何と言っても「ダッシュ力」だね。
今年アエロリットはG1に3回出走してるんだけど、そのそれぞれのレースが、日本レコード、日本レコードと0.4差、日本レコードと0.1差の勝ちタイムで決着している。
その全てのレースでアエロリットは果敢に逃げてその好タイムを演出している。それでいて自身も5着、2着、3着と善戦しているし、彼女にとっても決して無謀なペースでない事がわかる。
スタートダッシュの速さがありながらも、耐久力もあるのが彼女の強みだね。
★懸念材料
ただ、今のお話を聞く限り、2500mと言う距離はいささか長いような気がしますが。
その「距離」こそがこの馬最大の懸念材料。スタートからガンガン飛ばしていくこの馬のスタイルに、2500mと言う距離がマッチするとは思えない。
血統的にも、父クロフネはカレンチャン、スリープレスナイトなどの名短距離馬を輩出しながら、芝2000m以上で重賞を勝った子供は0。「長距離でG1級の馬」というのはいまだに出て来ていないんだ。
イメージとしては福士加代子さんがマラソンに初挑戦した時のイメージかな。あの人も5000mや10000mではべらぼうに速かったイメージだけど、マラソンで初優勝するのに4戦かかったからね。
例えがちょっとずつ古いですね。
とにかく、アエロリットはそれだけ困難なことに挑戦しようとしているわけ。「女の子の果敢な挑戦を応援したい」という人はこの馬に感情移入してみてはどうだろう。
ファン投票23位 エタリオウ
馬名の意味由来:上手く仕留めた時や応戦する時に発する言葉「えたりおう」より
エタリオウは4歳の牡馬。通算でまだ1勝しか挙げていないものの2着は7回もある堅実派。馬名の「エタリオウ」は掛け声で「オウ」の部分は王様ではない。なのでアクセントも「オウ」でなく「エ」の部分に置くので注意が必要。
☆長所
この馬の魅力は「堅実な末脚」かな。
去年の3歳馬の頂上決戦日本ダービーでエタリオウは13番人気ながら最後凄い脚で外から突っ込んできて4着。このレースを見て多くの人が「あぁ、このエタリオウって馬は今後強くなっていきそうだな」と思ったんじゃないかな。
実際にその年の秋のレースでは、前哨戦の神戸新聞杯、本番の菊花賞ともに持ち味である末脚を発揮して2着と好成績をおさめ、「来年はビッグタイトルを獲るんじゃないか」と多くの人に感じさせたよ。
★懸念材料
ただ、今年に入ってからのエタリオウはその期待からすると正直伸び悩んでるなと言う印象を受ける。
初戦の日経賞こそ2着に入ったものの、そこからは4着→9着→5着→7着。オリンピックで言うところの「メダル圏内」にも届いていないレースが続いている。
どういうところに原因があるんですかね。
それがわかれば苦労はしないだろうけど……。ステイゴールドの子供特有の気の難しさはあるのかもしれないね。前の方で競馬したり、逆に極端に後方から競馬したり、騎手もいろいろ工夫してるんだけどね。
ただ、ポテンシャルの高さは疑いようがないし、きっかけさえつかめればその素質が一気に開花する可能性もある。「くすぶっている才能の復活・覚醒が見たい」という堂林ファン人はこの馬に夢を乗せると言う手はありそうだよ。
ファン投票24位 クロコスミア
馬名の意味由来:花の名前から。花言葉は気品ある精神
クロコスミアもアエロリットと同じくこのレースがラストラン。6歳の牝馬で牝馬限定のG1エリザベス女王杯を3年連続2着と好走している。現役最後の大舞台で悲願のG1獲りに挑む。
☆長所
この馬の売りは先行してなかなかバテない「粘り腰」だね。
エリザベス女王杯3年連続2着の内容はどのレースも終始先行2番手以内でレースを進め、そのままゴールまで粘りこむというレース。
アエロリットのように類まれなスピードでガンガン飛ばすわけでもなければ、アーモンドアイのように瞬間的な爆発力があるわけでもない。だけど、一旦先頭に立ってしまえば簡単にはバテないしぶとさ、易々とは抜かせない根性がある馬だね。
★懸念材料
一方の懸念材料としてはどういったところがあげられるでしょうか?
これまでこの馬が上のクラスで好走しているレースの多くは牝馬限定戦だから、「対牡馬との壁」が大きなネックかな。
これまでクロコスミアが走ってきた重賞の成績は牝馬限定戦が【1/4/2/11】(左から1着/2着/3着/4着以下)と言う成績なのに対して、牡馬が混じると【0/0/1/5】と成績が落ちる。
3着に入ったのも2歳の時だし5着以内に入ったこともこれ1度きりだから、牡馬の一級戦と混じると分が悪いのは否めない。
とは言え、この馬の持ち味である「しぶとさ」を生かすには中山競馬場は絶好の舞台。「戦う女性のカッコよさ」を求めるなら、アーモンドアイにやリスグラシューだけでなくこの馬に注目してみるのが良いかもしれないね。
ファン投票47位 スティッフェリオ
馬名の意味由来:オペラの作品名
スティッフェリオは5歳の牡馬。去年の夏までは条件戦(相撲で言えば十両までの番付と言うイメージ)を走ってきたんだけど、去年の福島記念ではじめて重賞を制すると、そこから重賞2勝を上乗せ。今がこの馬の全盛期と言っても過言ではないだろうね。
☆長所
スティッフェリオの推しポイントはずばり「コース適性」だね。
父であるステイゴールドは有馬記念に3頭の勝ち馬を送り出し、計4勝している相性の良いレース。人気薄の馬でも2012年に10番人気で2着に来ているし、決して「人気馬」だけが好走しているわけではない。
この馬自身も前々走、同じ中山コースのオールカマーでレイデオロを筆頭とした実力馬を負かしている。
「トリッキーなコース」と言われることもある中山コースでこの相性の良さは大きな利点に違いないよ。
★懸念材料
一方で、「G1の壁」というのも確かに存在すると思う。
これまで走った4度のG1の成績は14着、7着、7着、12着と結果を残せていない。
これまでに重賞を3勝しているとはいえ、オールカマー以外はG1級の馬はほぼ出走しないレースで実際に重賞で負かしたことのあるG1を勝利馬はレイデオロとウインブライトのみ。どちらもそのレースでは本調子と言える出来ではなかったように思えるから「万全のG1ホース」との比較ではやや分が悪い印象。
ただ、過去のG1・4戦はいずれも中山以外のコース。2007年の優勝馬マツリダゴッホほそれまで2回のG1がともに二けた着順だったにもかかわらず、それまで4勝をあげていた中山の有馬記念になると一変。9番人気で優勝した。
それだけ有馬記念では「コース適性の高さ」が重要になってくる。「得意分野ならだれにも負けない」というスペシャリストに憧れる人は、この馬に肩入れするのが良いかもしれないよ。
………。私の出番が一切ありませんでしたね。(´;ω;`)
ファン投票55位 スカーレットカラー
馬名の意味由来:鮮やかな紅色
スカーレットカラーは4歳の牝馬。この夏まで1勝しかしておらず、重賞でもこれと言って大きな実績を上げていたわけではなかったんだけど、5月に1つ下の1600万クラスで勝利を上げると、そこから重賞で3着→2着→1着と順調に成績を上げていった。前走のエリザベス女王杯では7着と敗れてしまったけれど、勢いは侮れない1頭だよ。
☆長所
スカーレットカラーの長所は先にも少し触れたけどここにきての「成長力」かな。この春までは正直「普通の馬」という印象が強かったんだけれど、春に1勝してからは小回りの競馬場でも直線の長い競馬場でも天候関わらずコンスタントに走れるようになってきた。これは確実に力をつけている証だと思う。
特に府中牝馬Sの差し切りは圧巻で、タイム・ラップタイムの構成が前週に行われた天皇賞秋の前哨戦・毎日王冠と遜色のないものだった。
一概に比較はできないけれど、タイムだけ見れば毎日王冠でも2着相当のもので、今回有馬記念にも出走するアエロリットや春秋のマイルG1を連覇したインディチャンプよりも上になり、ここだけ見れば「G1級」の評価を与えてもいいくらいのレースだったよ。
★懸念材料
ただ、そうは言っても「G1・距離の壁」はまだまだ厚いと思う。
距離の壁と言うとアエロリットと似たイメージですか?
うーん微妙にニュアンスが違うかな。スカーレットカラーに関しては競馬に自在性がある程度ある分距離には融通が利くんだろうけど、「本当にこのメンバーでも通用するのか?」という点と「通用してもこの距離はベストではないよな」という点が複合しているというか。
「G1で来るにしてもここじゃなくもっと距離が短い所じゃね」っていう感じは凄くする。
要するに「G1で通用する能力を持っていたとしてもそれはこの距離ではない可能性が高い」っていうニュアンスですかね。
その説明が一番しっくりくるかな。
ただ、今の上昇度を考えるとその懸念を吹き飛ばす可能性は十分にある。「実績で見劣る馬が一夜にしてスターになるシンデレラストーリーが見たい」という方はこの馬に注目して損はないと思うよ。
これで有馬記念の出走馬紹介は終わりです。皆様は馬券を買う馬、応援する馬を見つけられたでしょうか?
そういう俺っちもいまだに迷っています。(;^ω^)
土曜の夜には予想ブログをアップしたいと思いますので、そちらも興味があればご覧ください。<(_ _)>
どうあれ令和初の有馬記念を思い切り楽しみましょう。ヽ(^o^)丿