天皇賞を勝つのにスタミナはいらない⁉~天皇賞春予想~

こんちわ~す。館山速人で~す。

アシスタントの大澄晴香です。今日は伝統の長距離G1天皇賞春の予想をしていきます。

過去5年時計&ラップタイム

2019年:フィエールマン:3.15.0 12.9-11.5-11.6-11.6-12.2-12.2-12.5-13.8-13.3-12.4-12.5-12.3-11.7-11.6-11.0-11.9(良) 96.3-98.7

2018年:レインボーライン:3.16.2 13.0-11.211.4-12.0-12.5-12.3-12.0-13.2-12.6-12.6-12.8-12.6-12.1-12.1-11.4-12.4(良) 97.6-98.6

2017年:キタサンブラック:3.12.5 12.9-11.5-11.2-11.3-11.4-11.6-11.6-13.0-12.5-12.7-12.6-12.5-12.2-11.6-11.7-12.2(良) 94.5-98.0

2016年:キタサンブラック:3.15.3 13.0-12.1-12.4-12.2-12.1-12.0-11.6-12.9-12.6-12.6-12.7-12.5-11.6-11.4-11.7-11.9(良) 98.3-97.0

2015年:ゴールドシップ:3.14.7 12.7-11.4-12.0-12.5-12.8-12.2-12.1-12.8-12.4-12.3-12.5-12.0-11.7-11.8-11.5-12.0(良) 98.5-96.2

※見方…年度:勝ち馬:勝ちタイム ラップタイム(馬場) 前半4F‐後半4F

☆傾向

今回は傾向について予想の中で触れていきます。

今年行われた長距離重賞は天皇賞春と結びつかない⁉

天皇賞春と言えば”日本最長距離”を誇るG1です。にもかかわらず、タイトルでは「スタミナはいらない」と仰っていますが、これはどういう事でしょう?

その質問に答える前に晴香ちゃんに聞きたいんだけど、俗に「スタミナがある馬」ってどういう馬のことを言うと思う?

えっ、「スタミナがある馬」ですか?

うーん。普通に「長距離が得意な馬」って言う事ですか?

でも、例えばフィエールマンが勝った時の菊花賞みたいに「残り4Fまで12秒台後半の淡々としたラップが続き、残り4Fでどれだけの脚を使えるか勝負」みたいなレースでも「スタミナ」は要求されるかな?

確かにそうですね。って、人に聞いてますけど館山さんはどう考えられてるんですか?

パッと単語で表すのは難しいけど、2000mのラップで例えると”12.0-11.5-11.5-11.5-11.5-11.5-11.8-12.0-12.5-13.0”という具合に、ゴールが近づくにつれて1Fのラップタイムが遅くなっていくような消耗戦に強い馬がスタミナがあると思っている。

「スタミナがある」の定義は人それぞれ異なっていていいと思うけど俺っちはこう定義するし、以下の話はそれを前提に聞いてほしいんだけど、天皇賞春って雨が降らない限りまずそう言う消耗戦にはならないんだよ。

仰る通り過去のレースを見てみると極端に上がりのかかるレースって見ないですね。

その原因と考えられるのが春の京都開催の異常ともいえる高速馬場。去年なんて2勝クラスの2200m戦で2分10秒を切るタイムが出るくらいだったからね。

それもあってか、近年の好走馬を見ると、マイル重賞勝ちのあるレインボーラインや阪神1800mレコード勝ちのあるカレンミロティックなど「パンパンの良馬場でのスピード比べ」に対応できる馬が結構いるんだよね。少なくとも俺っちの中で「スタミナ」を前面に押し出しているようなタイプはあんまりいない。何と言うか少なくとも東京2400mで勝つイメージが湧くタイプだね。

そうなると今年行われた2000m超の古馬重賞は天皇賞春と直結しないと思うんだよね。と言うのも、今年の2000m超古馬重賞は日経新春杯以外どのレースも最後の1Fが12.5以上かかっていてかなり「スタミナ」に適性が寄っていたと思うんだよ。

そうなるとここで好走した馬は既に新潟2000mで実績のあるユーキャンスマイルとミッキースワロー以外は高速馬場に対応できるのかすごく不安。だからこの辺りは軒並み評価を落とした。

同じ理由で2勝クラス以上の上級条件での実績が2000m超のレースに集中しているトーセンカンビーナ、シルヴァンシャー、メロディーレーンも今回はやや軽視したよ。

本命は2頭で悩んだものの結局……

では、買い控えたい馬と言うのは分かりましたので、結局のところ本命はどの馬なんですか?

それは最後の最後まで2頭で迷ったんっだよね。

甲乙つけがたいという感じですか?

と言うよりどっちも決め手に欠けるかなぁというネガティブな意味合いの方が強いかな。

ではその2頭と言うのはどの馬でしょうか?

まず1頭は

14フィエールマン

去年の覇者で高速馬場も問題ないし、前走の有馬記念はアーモンドアイをマークする形で早めに仕掛けたことで最後脚を失くしてしまったけど、それでいてなお4着に粘りこむ地力の高さを証明して見せた。

内容的には少なくとも直線勝負に賭けてそれがハマり3着を拾ったワールドプレミアより濃い内容で、相手にする馬を間違えなければ2着はあったレースだと思う。ポテンシャルでは間違いなくこの馬がトップだと思うよ。

それでもこの馬を本命に推し切れないのは、何か理由があるんですか?

ローテが気に入らないって言うのが大きい。今日日外厩が充実してきて休み明け自体は気にならないんだけど、今回のフィエールマンに関しては有馬記念後に目標を明確にここに設定していたわけじゃなくて「レースは馬の体調次第」と言っていたのが気になる。

勝負度合いの薄さを読み取れるし、目標に向かって体を作るのと、体調に合わせてレースを選ぶんのでは調整過程も違ってくるしね。実際天皇賞春に正式に参戦すると表明したタイミングも俺っちには遅いと感じ取れたよ。

なるほど。ではもう1頭はどの馬ですか?

7ユーキャンスマイル

この馬は去年の新潟記念を勝っているのが好印象。高速決着に対応できる見込みがある程度ついているわけだからね。

実際、去年2着のグローリーヴェイズも前年の新潟2000mを1.56.6で勝っているし、現代の天皇賞春においてこういう「高速決着への適性」は不可欠なものだと思う。

それに新潟2000mってワンターンで馬場もいいからスタートからゴールまでほとんどペースが緩まない耐久力を問われるレースになることが多い。

去年の新潟記念を見ても前半1000m58.6で後半1000mが58.9と息の入らない流れ。これは耐久力がないとできない芸当で長距離を走る資質を感じさせるラップだよ。

それじゃあユーキャンスマイル本命で良い気がしますが………。

この馬は血統が気になるんだよねぇ。

父キングカメハメハはあれだけの大種牡馬なのにまだ3000mを超える距離でのG1ホースは出していないし、菊花賞馬を3頭輩出しているダンスインザダークも天皇賞春に関しては未勝利。菊花賞好走馬も天皇賞では軒並み着順を落としている。血統的な相性としては決して良くない馬だと言える。

それにここ7年続けて天皇賞春はディープインパクト、ブラックタイドのウインドインハーヘアブラザーズ、ハーツクライ、ステイゴールド以外の子供が連に絡んだことは皆無。そんな中わざわざキングカメハメハ産駒から買う事もないと思うしね。

で、結局どういう結論にしたんですか?

この2頭にユーキャンスマイルと同じく新潟2000mで実績のあるミッキースワローを加えた3頭を軸に”館山スタイル”で買うことにしたよ。

説明しよう!館山スタイルとは、本命馬(◎)を3頭、ヒモ馬(△)を2頭選んで、馬連を本命馬3頭のBOX、3連複をフォーメーションで◎3頭-◎3頭-◎3頭と△2頭と買う買い方の事である!

………、めっちゃ日和った結論ですね。

やかましわ!( `ー´)ノ

「2つのふるい」が気になったキセキ、そして秘密の「爆穴ホース」とは

館山さん。一つに気なったんですが、もし天皇賞が高速決着と言うのなら一昨年のジャパンカップで2.20.6というとんでもないレコードが出たレースで逃げて2着に粘り、自身も2.20.9で走り切ったキセキが一番向くような気がするんですが?

晴香ちゃん、良い所に目をつけたね!確かに適性的にはキセキが一番ドンピシャかもしれない。

ただ、キセキの場合前走の内容が悪すぎる。ゲートを出なかったうえに道中はかかり通しで制御できなかったわけだからね。

こうなると能力とか適性以前に、他の馬ではほとんど考慮しなくて良いような「ゲートをちゃんと出るのか?」「ちゃんと騎手が制御できるのか?」という事まで気にしなくちゃいけない。これだと実質他の馬よりも2つ多くふるいにかける材料が増えるわけだから、とても軸には推せないと思った。

確かに前走を見る限り「怖さ」はありますよね。では他にこれはと思う穴馬はいますか?

さっきジャパンカップの話になったけど、そのレースでホーリックスやオグリキャップと同等のタイムで走っている

13ハッピーグリン

が気になるんだよね。

他の中穴どころはどちらかと言うと2000m超のレースがベストって感じで、逆に言えば高速決着に関してはどこか不安な所があるんだけど、この馬に関しては

◆中距離でもそれなりに実績がある。

◆ジャパンカップで2.22.2のタイムで善戦している。

事を考えると中距離・高速馬場適性についてはその辺りの馬と比べて優位性があると思うし、今の高速馬場ならその優位性を生かして上位入線、馬券圏内へ突っ込んでくることも十分あり得るんじゃないかと見ているよ。

◎14フィエールマン

〇7ユーキャンスマイル

▲5ミッキースワロー

△8キセキ

✕13ハッピーグリン

☆1モズベッロ

※モズベッロに関しては適性とか関係なく、これまでずっと◎を打ってきた馬に対する思い入れ重視の印です。ご了承ください。<(_ _)>

あと、これはあくまで当日そんなに雨が降らずに馬場が良い状況での予想。もし、当日雨量が多くなって馬場が荒れるようなことになると予想を180度変更する可能性はあるよ。

変更する目安ってどれくらいですか?

そうだねぇ。芝のレースでそれほどペースが速くない(大体1600m~1800mのレースで前半800mが47秒台後半、2000mのレースで前半1000mが60秒以上)レースなのに上がり3Fに11秒台前半のラップが出てこなかったり、ペース関わらずラスト1Fが12.5以上かかったりすると馬場悪化のサインだと思うし、そうなると予想を切り替えるかな。

そうなると途端に本命は1モズベッロになります。(`・ω・´)b

買い目

馬連(BOX):5,7,14

3連複(フォーメーション):5,7,14-5,7,14-5,7,8,13,14 1-7-14

ずばり、自信はどれくらいですか?

ぶっちゃけ良馬場ならフィエールマンかユーキャンスマイルのどちらかは勝つと思うんだよね。馬連とか3連複の買い目としては、自信度は☆☆くらいかな。

※自信度の目安

☆☆☆…家宝を質に入れてでも買うってくらい自信あり。どーんと大勝負。

☆☆…それなりの自信度。大勝負はしないけど、ちゃんと馬券を買い忘れないようにしたい。

☆…あんまり自信なし。場合によっては撤退(見)も視野に入れる。